光明寺 耐震改修工事6.耐震補強案− 6-3.補強計画案

A基礎の補強:ひび割れた布基礎及び足固めの補強

既設の布基礎に沿う形で鉄筋コンクリート地中梁を設け既設基礎と後施工アンカー等で緊結をおこない、島型及び半島型の基礎(基礎の写真35以降を参照)については直交の基礎と鉄筋コンクリート地中梁で緊結させる。

又、既設及び新設壁の1階床と基礎までの範囲は足固め補強を行う。(基礎の写真37以降参照)



● 鉄筋コンクリート造による基礎補強



※目視にて確認できた、クラック・ひび割れのある既設布基礎(計5箇所)から判断すると、無筋コンクリート造である可能性が高い。

その補修及びこれ以上クラック・ひび割れの進行を食い止める為にも、既設基礎に沿うように全面鉄筋コンクリート地中梁を設けることが非常に望ましく、必要最低限の補強工事に該当する。

(新設の鉄筋コンクリート地中梁断面については、詳細な補強設計により一部仕様は異なる。)

● 足固めの補強

耐力壁を有効にする為には、上部に作用した地震力を基礎・地盤へ伝達しなければならない。

その為、耐力壁下部では1階床下から基礎までの間には、特に足固めが必要となり、必要最低限の補強工事に該当する。




補強後の耐力

前述の「6-2 現況の問題点A」にて指摘された、建物の基礎が改善されることになる。

故に、基礎形状係数( Rb =0.7→1.0 )が高くなり、保有限界エネルギー( Euo )が3割増しとなる。


 ©Tahara Architect & Associates, 2003