光明寺 耐震改修工事5.耐震診断− 5-1.診断方法
密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律における既存木造建築物の耐震診断基準

3.5 建物調査
3.5.1建物調査(a)
(1) 適用範囲

建築物調査(a)は、在来軸組構法、枠組壁工法、木質パネル構法による木造建築物に適用する。

(2) 建物重量:W

地震時の建物重量として想定する荷重の組み合わせは、建築基準法施行令82条に従う。

また、その際の、建物各階の固定荷重、積載荷重、積雪荷重は、それぞれ建築基準法施行令84条、85条、及び86条に従って適切に推定する。

(3) 地震層せん断力係数の分布係数:Ai

地震層せん断力の分布係数Ai は、建築基準法(施行令)の告示(建設省告示代1793号第3)に従い算出するものとする。

(4) 各階の初期剛性及び基本限界エネルギー:St、Eu0

建物の各階、各方向の初期剛性(St)は、はり間方向、けた行方向ごとに、対象とする方向に平行に配された水平抵抗要素の初期剛性の和で表す。

建物各階、各方向の基本限界エネルギー(Eu0)は、はり間方向、けた行方向ごとに、対象とする方向に平行に配された水平抵抗要素の基本限界エネルギーの和で表す。

ここで、基本限界エネルギーとは、建物各階あるいは、その水平抵抗要素が著しい被害に至る変形角までに吸収できるエネルギーの、建物の老朽、腐朽による劣化及び基礎形式を考慮しないものをいう。水平抵抗要素とは、長さ60cm以上の無開口壁をいう。

(5) 形状係数:Fes

形状係数( Fes )は、剛性率に応じて定まる数値 Fs と、偏心率に応じて定まる数値 Fe の積で求める。


     Fes =  Fs・Fe

      ここで、Fes = 形状係数

           Fs:剛性率に応じて定まる数値

           Fe:偏心率に応じて定まる数値


 ©Tahara Architect & Associates, 2003