日置川温泉・リヴァージュ・スパ ひきがわ (和歌山県)
志原海岸が目の前、全室オーシャンビューの公共の宿。
pH10.3の強アルカリ性温泉のヌメリ感が素晴らしい。
所在地 : 西牟婁郡白浜町
施設名 : リヴァージュ・スパ ひきがわ (宿泊日:2005.12.12)
温泉名 : 日置川温泉
日置川温泉のある日置川町は2006年3月1日を以って、白浜町と合併した。
その白浜から海沿いの国道42号線に乗って椿温泉経由、30分足らずで日置川地区に入る。

紀州・熊野地方の三大河川の一つ、日置川の河口に広がる山・川・海に恵まれた町だ。釣は海と川の両方で楽しめる。

町内の温泉は、その日置川の中流域にあり、掛け流しのえびね温泉、船で渡り釣に向いた市江崎温泉、それに今回泊まった町営・日置川温泉の3ヶ所がある。

世界遺産に登録された熊野古道といえば、山間部を通る中辺路が有名だが、田辺市から海岸に沿って進む大辺路が日置川町を通っている。しかし、まだ観光資源にまでは至ってないようだ。
志原千畳敷
白浜から30分足らず、日置川の少し手前 、道の駅志原海岸に隣接している。
目の前が志原海岸そして太平洋、西を向いているので夕日を見ながら入浴できる、という絶好のロケーションにある。

びんろう樹だろうか、南洋の木が植えられた海岸が、まるでプライベートビーチのように思える。
もともとこの地には国民宿舎があったが、これを取り壊し町営の施設が2004年5月にオープンした。

少し前、勝浦に行く途中、ここの洒落た建物が見えたので頭にインプットしておいた。その後すぐに、参考にしている温泉ガイドブックの巻頭になんと4ページを費やして特集されたのを見つけた。それに「pH10を越えるアルカリ性の温泉の掛け流し」にも惹きつけられて、いつか機会があれば宿泊してみようと思っていた。
白浜方面から道の駅のすぐ手前、左手の少し奥まったところに「リヴァージュ・スパ ひきがわ」がある。
ゲートらしきものはなく、左手に無造作に砂利を敷き詰めた大きな駐車場、手前に立派な玄関。
しかし、この玄関はどちらかと言うと日帰り温泉客用で、宿泊者向けにはフロントの目の前に出る玄関が右手にある。


絨毯は敷かれてなく、機能的な休暇村スタイル。
ロビーにはコーヒーが飲めるラウンジや売店が設けられている。目の前に志原海岸と水平線まで見通せる太平洋が広がり、すばらしい眺望だ。

従業員の接遇は良好だ。ここを大きく取り上げていた昭文社のガイドブックに拠れば、接遇・管理などは休暇村の指導を受けており、支配人は一流ホテル勤務経験者だそうだ。
南欧風の外観、リバージュ・スパ ひきがわ。
案内された部屋は2階、ここは喫煙可能なフロア、3階は全室禁煙だ。

10畳の和室、それに3畳相当の広縁がついてスペースは十分。BT付もあるが、例によって風呂は大浴場を使うのでT(ウオシュレット)付を選択した。

料金は8,000円が基本コースで、選んだ食事により高くなる(詳しくは下記HP参照)。

但し2階は、1階部分の屋根が前方まで張り出しているため、海岸部分が見えなくなるので(太平洋は見える)、眺望を望むなら3階(禁煙)を選択された方が良い。

一服して、いつもの通り愛犬を連れているので、海岸に散歩に出かけた。
平日・2食付2人1室@10,500円(税込み)
太平洋が目の前の中庭には、立派な足湯がある。
一度に10人くらいが足を浸けられる大きさで、木材の産地らしく紀州檜を使用した豪華なもので、その上、掛け流しだ。

海岸は長い志原海岸の一部、砂浜でなくて黒い小石が堆積して、歩くとザクザクと音がする。右手の方には、岩が皿状になった岩礁がある。
この日は全国的に寒波が襲っていたので風が強かったが、さすがに南紀、それほど寒さは感じなかった。
風呂はなかなか贅沢なものだ。
日帰り入浴を積極的に受け入れており、専用の出入り口も設けられている。
そのため3時過ぎまでは若干混みあうようだが、宿泊客がチェックインし始める3時頃からは減ってきて気になるほどではない。
夜は部屋が20室しかないので、ほぼ独占状態だ。

脱衣室・洗面台は広く清潔で、とても気持がち良い。

太平洋を望む広い浴室は開放的、滑りにくい石板を敷いた床やシンプルな湯船が高級感を漂わせる。

主浴場は海に面して細長く、1/3程度が源泉風呂で、38度の加水・加温無しの源泉が掛け流しで注がれている。ガイドブックでも強調していたpH10を超える強アルカリ性単純泉は、強いヌメリ感があって女性が大喜びする泉質だ。
温度設定は34℃〜36℃なので、冷たい感じは無く、低温好きな私にもなんとも嬉しい風呂だった。

大きい浴槽は循環させている。他に真水を使った薬草風呂2つ(地元の人が集めた薬草を使用)・ジャグジーなども揃っている。


露天風呂は内湯と繋がっていてパティオ風、、ブラウン系自然石の床と浴槽、檜の円柱が立てられていて屋根を支えている。和洋折衷の半露天風呂からの眺めは見事、近景にびんろう樹、その向こうに茫洋たる太平洋が水平線まで望める。
5,6人が入れる大きさで、掛け流しの設計になっていたが、湯は循環させているのだろうか。
でも、そんなことは気にしないで潮風を顔に受けつつ、遠くを通過する外洋船の動きを見つめながらゆったりと入浴した。
夕食・朝食ともレストランで取る。海に面したレストランは、朝が快適だ。
夕食は、2000円から8,500円(くえづくし)までのコースがあり(2005年12月現在)、この料理の選択と部屋代で宿泊料金が決まる。
例えば、平日・T付・2人1部屋宿泊の場合、2、000円を選べば宿泊料は一人当たり8,000円、8、500円の料理を選べば宿泊料は14,000円となる。

私は4,500円の「志原会席」を選択、味覚音痴で大食漢でない自分だが、、材料・味付け・盛り合わせにはなんの不満も無く、ちょうどよいボリュームだった。
料理の質・味は一品ごとには評価できないが、この値段でこの料理と感心したことは間違いない。
ただ、朝のバイキングは和食が中心。もう少し洋食のメニューを増やしてほしいと思った。
朝食・バイキング
料理名・味など思い出せないので写真をランダムに掲載します。
住 所 和歌山県西牟婁郡白浜町日置1013−25
電 話 0739−52−2370
交通機関 阪和自動車道南部ICから国道42号線で白浜温泉経由で約40km
JRきのくに線紀伊日置駅から明光バス奥志原行きで10分、終点下車すぐ
施 設 食事処、広間・休憩ロビー、売店、駐車場100台
宿 泊 20室(BT又はT付き) 8,000円(2食・税込み)〜
泉 質 アルカリ性単純温泉 195リットル/分 泉温38.1℃ pH10.3
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り)

11:00〜21:00(火曜・金曜は15時〜21時)
宿泊は6時〜9時 15時〜23時

定休日 無休
入浴料金 大人:500円 小学生:300円
入浴施設 内湯男女別各1 露天風呂男女別各1 貸切露天風呂付き内湯1(4畳半の和室付き)
サウナ、ジャグジー、足つぼ湯、薬草湯、足湯
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 日置川渓流釣り、八草の滝(日本の滝100選)、志原千畳敷、熊野古道大辺路、白浜
お土産・食事 土産・食事とも館内で可
近くの温泉 白浜温泉(旅館立ち寄り湯・外湯6ヶ所・日帰り施設5ヶ所)、椿温泉、えびね温泉、市江崎温泉、いのぶた温泉
日置川町HP
R・SひきがわHP
http://www.town.hikigawa.wakayama.jp/index2.htm
http://www.rivage-spa-hikigawa.jp/index.html
雑記帳 日置川町は2006年3月1日付けで白浜町と合併する。
白浜町の観光大使として、ここを下見しておく、といった大それた意図は無かったが、けっしてお荷物になる施設とは思わない快適な施設だった。
正面玄関
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
広々とした快適なレストランで夕食・朝食
ラウンジ
檜造り・掛け流しの足湯
中庭からの海岸風景
内湯から望む太平洋の夕日
屋根のある露天風呂
一部