住 所 諏訪郡下諏訪町星ヶ丘7075
電 話 0266−27−2670
交通機関 中央自動車道諏訪ICから国道20・142号線等で約13km
JR中央線下諏訪駅から萩倉・大平行きバスで15分、注連掛橋下車徒歩10分
施 設(日帰り) ロビー、駐車場
宿 泊 15室(BT無し)、宿泊料7,000円前後
泉 質 含鉄(U)−アルミニウム−硫酸塩冷鉱泉 〔pH2.6、源泉温度2℃、7.45リットル/分(自然湧出)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 10時〜16時
定休日 無休(臨時休業がありうるので事前確認した方が良い)
入浴料金 大人500円 
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープは無し
観光スポット 諏訪湖、霧が峰高原、白樺湖、蓼科高原、美ヶ原、諏訪大社
お土産・食事 館内で不可、下諏訪温泉で可
近くの温泉 上諏訪温泉、下諏訪温泉、蓼科温泉、蓼科高原温泉郷、奥蓼科温泉郷、唐沢温泉
下諏訪町HP
諏訪市観光協会HP
http://www.town.shimosuwa.nagano.jp/
http://shimosuwa.com/index.htm
雑記帳 上記3軒のなかで、神の湯が近年改装して、最も設備の良い温泉のようだ。
ここも日帰り可能入浴が可能だが、当日は臨時休業で入浴できなかった。
その名もずばり「どくさわ」、全国に「毒」の名が付く温泉が他にあるだろうか。この名前に惹かれ、上諏訪温泉に宿泊した際、少し足を伸ばして立ち寄った。
所在地 : 諏訪郡下諏訪町
温泉名 : 毒沢温泉
施設名 : 沢乃湯 (入浴日:2006.3.16)
昔から、下諏訪町は諏訪大社の門前町として、また、中仙道と甲州道の合流する温泉宿場として栄えてきた。
近代になって、製糸業が栄え、戦後は「東洋のスイス」と呼ばれて、時計・カメラ・オルゴールなどを中心とする精密工業の町として繁栄してきた。しかしながら最近10年で、製造品出荷額が半減するなど凋落傾向が続いている。


諏訪大社は、諏訪湖を挟んで南側に上社、北側に下社がある。上社は本宮と前宮、下社は秋宮と春宮に分かれている。

征夷大将軍坂上田村麻呂が801年、東征の途中でここに祈願して、平安時代には信濃国一之宮となり、鎌倉時代には「日本国第一大軍神」として崇拝された。
その後も足利尊氏・武田信玄・代々の徳川幕府将軍に崇敬され、全国に10,000の末社を有している。

諏訪大社と言えば、日本三大奇祭の一つであり、7年毎に行われる豪壮な御柱祭(おんばしらさい)がよく知られている。.
長さ20メートル、周囲3メートル、重さ10トン以上もの大木を氏子総勢で引き出し、4つの宮の社の四隅に各1本ずつ計16本建てるという一連の祭りは、諏訪人の血を熱くする。特に、4月に行われ急坂を下る「木落し」が最大の見せ場だ。

下諏訪町
には下社があり、秋宮の前には、下諏訪温泉の多くの旅館が建ち並んでいる。
ここは上諏訪と違って、小さな旅館が多く、昔懐かしい温泉街の雰囲気を残している。
下社・秋宮
御柱
最初、毒沢という名前に接した際、「ぶすざわ」と読むのかと思った。昔、プロ野球に毒島という選手がいて、読み方が「ぶすじま」だったからだ。
しかし、実際はずばり「どくさわ」、こんな悪字の温泉名は他にあるだろうかと思い、機会があったら是非立ち寄ろうと思っていた。


温泉は、下諏訪の温泉街から、北に数キロほど上がった山の中腹、標高800mの所にある。

湯治場の雰囲気を残す小さな旅館(神乃湯宮乃湯・沢乃湯)が3軒あるのみの小さな温泉地である。

恐ろしい名前の温泉名だが、泉質は珍しく硫酸アルミニウムを含有する含鉄(U)ーアルミニュムー硫酸塩冷鉱泉で、戦前には国立衛生試験所から売薬として認可されていた。
現在でも販売されており(薬としてではないだろうが)、2リットル瓶6本で4,000円と非常に高価だ。

名前からして、すごい秘境にある温泉と想像していたが、実際は下諏訪町の住宅街が山の斜面を這い上がってきて、すぐ間近まで迫っており秘湯の雰囲気ではなかった。
しかし、沢乃湯の佇まいは秘湯の宿そのものだ。いや、最近の秘湯の一軒宿は、和の粋を集約したような建物が多くなってきており、それ以下かもしれない。
外観は安普請のアパート、玄関はアルミサッシの引き戸、ガラスには手書きの大きな文字で「信玄の隠し霊泉・沢乃湯」の紙が貼ってある。
中に入ると質素で雑然とした狭いロビー、片隅に置かれた古びた応接セットの横には石油ストーブが置いてある。これで暖を取るようだ。

脱衣室にはこれ以上に簡素に出来ない棚があって、湯治の人の手ぬぐいが3本掛けてあった。
浴室に入るとマニアが感涙する風景がそこにあった。
広さは4m四方くらい、窓は上部の明かり窓だけで全体が薄暗い。
壁の下部のタイルだけがようやく見分けがついて、その外の床や湯船の素材は、オレンジ色の鉄分がべったり付着していて何だかさっぱりわからない。
湯船は2m四方、足を曲げれば4人が向かい合ってようやく入れる大きさだ。
体を沈めて間近で見る温泉は、黄土色というよりもオレンジ色に近い。
源泉は透明だが、加熱して20数度を超えるとこの色に変化していくようだ。
気のせいか、湯が重く感じられて浮力があるのだろうかと疑う。
皮膚への感触は独特な感じで、ヌルヌルでもキュッキュッでもない。

浴室の片隅に、わずかに透明な源泉流れ出る飲泉所があって、湯治の客の持ち物なのだろうか、プラスティックのコップが4個置いてあった。これを拝借して源泉(湧出時は2℃)を飲むと、、いきなりレモンというよりはグレープフルーツジュースの香りが口内に広がり、その後に鉄分の匂いと渋みが残った。
今まで経験したことが無い鮮烈な飲み味だった。

尚、ここは民営の国民宿舎である。
毒沢鉱泉・沢乃湯 (長野県)
安アパートの雰囲気の沢乃湯
手書きの貼り紙、ときどき内容が変わるようだ。
温泉マニアが泣いて喜ぶ雰囲気の浴室・湯船。
飲泉場所、コップが4つも!
メインテナンスが大変な泉質だ。
茶色く変色したタオル
ストーブが置かれたロビー
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