赤倉温泉・香嶽楼 (新潟県)
新潟県は、温泉地の数が都道府県の中で第4位という多さであり、どこに宿泊するかさんざん迷ったが、車に宿泊する愛犬のことを考えて、妙高岳の山麓にあって気候が冷涼な赤倉温泉を選び、旅館は完全掛け流しにこだわる香嶽楼(こうがくろう)を予約した。

この日、実家を早朝に出発、練馬ICから関越・上信越自動車道を進み、途中、信州の古湯・別所温泉に立ち寄ってから善光寺を参詣、その後一般道を利用して妙高高原に向かった。
平成17年4月1日、新井市、妙高高原町(赤倉温泉塩在地)、妙高村が合併し「妙高市」が誕生した
長野市北部の善光寺から飯綱高原の東側を走る県道37号線を北上し、信濃町・(旧)妙高高原町を通過していくと、左手、水を満々にたたえた水田の向こうに三つの山が見えてきた。
頂上近くに雪を残している山もある。素晴らしい風景に感動する。車を止めて郵便局員に山の名前を聞くと、飯縄山・黒姫山・妙高山と教えてくれた。

あらたに誕生した妙高市は新潟県の南西部に位置し、長野市や(長野県北安曇郡)小谷村などと接している。日本百名山の妙高山(2454m)の広大な裾野は上信越国立公園に属し、数多くの温泉やスキー場などが点在して、四季を通じて多くの観光客がこの地を訪れている。
マッターホルンなど4000m級の山々に囲まれたスイスのツエルマットと姉妹都市を結んでいるが、スケールでは劣るもののその雰囲気が十分に味わえる高原地帯だった。

 
善光寺
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
住 所 新潟県妙高市大字赤倉115
電 話 0255−87−2036
交通機関 上信越自動車道妙高高原ICから4km
JR信越本線妙高高原駅から川中島バス赤倉温泉行きで14分赤倉公民館前下車5分
施 設(日帰り) ロビー、ラウンジ、駐車場(30台)
泉 質 硫酸塩・炭酸水素塩温泉(無色透明、わずかに硫化水素臭)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 13時〜20時 (宿泊客は24時間)
定休日 年中無休
入浴料金 大人500円 予約不要
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各 宿泊客は夜に男女変更なので4つの風呂で入浴できる。
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 妙高高原、黒姫高原、斑尾高原、戸隠、惣滝(日本の滝100選)、善光寺
お土産・食事 温泉街で可(旅館でも予約すれば昼食つき入浴可能)
近くの温泉 新赤倉・池の平・妙高・杉野沢・関・燕温泉
妙高市HP
赤倉温泉観光協会HP
香嶽楼HP
http://www.city.myoko.niigata.jp/
http://www.akakura.gr.jp/

http://www.akakura.gr.jp/~akakura08/
雑記帳 現役時代、総務を担当していたときに、妙高高原にあった厚生寮を廃止することに踏み切った。従業員の高齢化・減少、若い社員が会社の施設利用を好まない傾向が強く、利用者が大幅に減少していたため、光熱費・減価償却費・維持費・管理人や調理師の人件費を合算すると、社員一泊の費用が数万円になることになったためである。
妙高高原の愛犬・アルベール
全42室の中型旅館。
素朴だが地元の食材を使った心のこもった夕食。
善光寺は阿弥陀信仰により全国に信者を持ち、ここに詣ると仏の世界に導かれると云われ、帰依した源頼朝や参拝した親鸞・一遍から庶民に至るまで幅広い信仰を集めてきた。現在でも、宗派に関係なく宿願できる霊場である善光寺には、毎年700万人が参詣に訪れる。
寺は天台宗の大勧進と一山25院、浄土宗の大本願と一山14坊によって運営されている。国宝「本堂」は、元禄16年から5ヶ年費やして宝永4年(1701年)に完成した撞木造りの独特な建築で、京極天皇元年(642年)の創建以来12回目の建築に当たる。
本堂の本尊下の真っ暗な通路を巡り本尊真下にある”極楽のお錠前”に触ると極楽往生が約束されるという戒壇巡りには、私もトライした。
一筋の光も通らない漆黒の世界、右手で壁を触りながら、恐る恐る一周した。
これまで見た来た土産物屋などが並ぶ仲見世で、もっとも品があって落ち着いた雰囲気の通りだった。
おそらく建築・店の看板などを統一・規制して、この品格ある門前通りを作り上げて来たのだろう。
所在地 : 妙高市大字赤倉(旧・中頚城郡妙高高原町)
温泉名 : 赤倉温泉
妙高高原には赤倉・新赤倉・池の平・妙高・杉野沢・関・燕温泉の七湯がある。その中で赤倉温泉は最大の規模を誇り、温泉を持つ宿泊施設が70軒ほど、その他に多数のペンションが標高約800mの高原に点在している。
中でも、200mほどカラー舗装された急勾配の県道396号線沿いには、白樺や唐松に囲まれた中規模の旅館・ホテルが、ゆったりとした敷地に立ち並び、いかにも高原の温泉街といった洒落た風情を漂わせている。この部分の道路は、温泉地には珍しく道幅が広いが、これはかって道の中央に共同浴場があった名残だそうだ。
山間部の温泉地といえば、普通、周囲を山々に囲まれて朝が遅く、夕が早い閉塞された場所にある。これに反し、赤倉温泉は見上げれば妙高山、眼下にはその山麓が広がり、開放感タップリの山岳温泉である。
また、春から夏にかけては、高山植物やツツジが咲き、登山やトレッキング、秋は紅葉、冬はスキーと四季折々のレジャーが楽しめる温泉地でもある。
温泉は、妙高山の北地獄谷からの引き湯で、泉質は硫酸塩・炭酸水素塩温泉だ。
施設名 : 香嶽楼(こうがくろう) (宿泊日:2005.5.26)
香嶽楼を選んだ理由はここが完全な源泉掛け流しであることだった。
湯量が豊富な赤倉温泉だが、風呂を拡張したり、露天風呂を新たに設けたこともあって、すべての風呂が掛け流しの旅館は少ない。香嶽楼のパンフレットには次のような記載がある。
香嶽楼のお風呂は決して大きくはございません。それには理由があります。妙高山の北地獄谷より52度で噴出している源泉を、湯の花もそのままに他の何も加えることなく、沸かし直しをせずお風呂まで引いているため、湯量が限られているからです。源泉の湯をお楽しみ頂くための、館主のこだわりの大きさなのです。」
チェックアウト後、あらためて館主から同じ趣旨のお話を聞き、温泉へのこだわりに感銘を受けた。
建物はかなり古く、ロビーや廊下はきれいに改装されているが、部屋は畳もかなり古く、決して立派とは言えなかったが、上質な温泉だけで十分満足できた。
夕食は、レストランで頂いた。繊細で上品な料理とは言いがたかったが、心のこもったもので量的には食べきれないほど多かった。

宿泊料金は1万円、1万3000円、1万5千円、1万8000円から選べる。私は15,000円で宿泊したが、料理の量だけを考えれば、1万3000円で十分と思われる。。
水をたたえた田の向こうに残雪の妙高山を望む。
いかにもリゾート地らしい洒落た温泉街
惜しみなく湯が流れ出している内湯。
内湯に続く露天の岩風呂には湯の花が舞っていた。