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施設名 : 旅館深雪(みゆき)温泉 (2006.8.23)
住 所 |
笛吹市石和町市部822 |
電 話 |
055−262−4126 |
交通機関 |
中央自動車一の宮御坂ICから5km
JR中央本線石和駅下車 |
施 設(日帰り用) |
ロビー売店、駐車場(30台)
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泉 質 |
アルカリ性単純温泉 源泉2本 合計湯量1,415リットル/分 |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
立ち寄り入浴時間 |
午前10時〜午後3時 |
定休日 |
無休 |
日帰り入浴料金 |
大人 1,000円 |
入浴施設(日帰り) |
内湯男女各1、露天風呂男女各1 貸切(露天&内湯)1 |
浴室備品 |
シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット |
・地元:笛吹川フルーツセンター、苺・桃・ブドウ狩り、桃開花鑑賞、西沢渓谷・ハイキング・恵林寺
・近郊:昇仙峡・富士五湖・清里 |
お土産・食事 |
季節の桃・ブドウ・いちご・サクランボやワインなどを周辺で。
地元料理として「ほうとう」 |
近くの温泉 |
湯村温泉・塩山温泉・笛吹川温泉・一宮温泉・岩下温泉・御坂温泉・ももの里温泉・山宮温泉・ほったらかし温泉・はやぶさ温泉等 |
笛吹市HP
石和温泉組合HP
石和観光協会HP
旅館深雪温泉HP
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http://www.city.fuefuki.yamanashi.jp/
http://www.isawaonsen.or.jp/
http://www.isawa-kankou.org/
http://www.kanjukunoyu.com/miyuki/ |
雑記帳 |
一宮は日本一の桃の生産地・勝沼は日本一のブドウの生産地。気候によって出荷時期が少し前後するので、インターネットで事前に情報を入手、又は知り合いの直売所(国道20号線バイパス沿線)を一軒作って、タイミングよく、桃・ブドウ狩り、あるいは土産として買い求めたい。値段はそう割安にはなっているようには思えないが、スーパーなどで見かけない大粒・大きな房のブドウや鮮度のいい桃を買い求めることができる。
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甲府盆地には甲府市・山梨市・甲州市の紛らわしい3市と笛吹市の4つの市が密集している。
甲府盆地を南北に流れる笛吹川に由来する笛吹市は、甲府盆地のほぼ中央部に位置し、平坦な住宅地から山裾にかけて果樹を主体とする農地が広がる。
笛吹市は、2005年10月に「桃・ぶどう日本一の郷」を宣言したが、これは勝手に宣言したものでなく、農水省の平成15年データに基づくものらしい。
両親の介護・看護のためにここ数年、奈良と東京を往復しているが、桃・ブドウの季節になると、かならず中央道の一宮御坂IC又は勝沼ICで下りて、笛吹農協で桃を、国道20号線(バイパス)沿いの直販所でブドウを買うことにしている。
周辺には多数のワイナリーも点在しているが、下戸の身には無縁だ。
スーパーでは見られない品種や大きな房のブドウ。
石和温泉の歴史は新しい。
東京オリンピック開催3年前の昭和36年1月、ブドウ畑の中から突然高温の温泉が湧出し、川に流れ出した。
石和温泉の始まりだ。
青空温泉から始まった石和温泉は、日本の高度成長と首都圏から100kmという交通の便にも恵まれて、短期間で大温泉地に成長した。
バブル崩壊後、団体客の比率が高かかった石和温泉は大きな影響を受けたが、今でも大小40軒を越える温泉旅館・ホテルが、石和温泉駅周辺や笛吹川沿いに建ち並んでいる。
温泉街は甲府盆地の平坦地にあり、周囲は住宅や果実園が混在していて、深山幽谷の趣とは程遠い。しかし、富士五湖・身延山・昇仙峡・清里・武田信玄縁の仏閣や日本一の桃・ブドウ等の観光資源に恵まれ、いまでも山梨県最大の温泉地としての地位を保っている。
温泉街から少し離れた公園にある足湯
東京在住の両親の介護・看護のために、、中央道で石和温泉の横を何十回も通過していた。
しかし、ブドウ・桃を買い求めるために高速道路を下りても、石和温泉での宿泊や立ち寄り湯はしなかった。
一番の理由は、山紫水明に恵まれない環境と歓楽温泉というイメージが染み付いていたためだ。
それでもいつかは立ち寄ろうと思っていたところ、たまたま購入したJAF出版社の「源泉湯の達人(関東・甲信越)」をめくっていたら、「自家源泉2本、湯量1,415リットル/分、全ての風呂が源泉掛け流し」の旅館深雪温泉の記事・写真が目に飛び込んできた。
それなら寄ってみようという気になり、東京から奈良への帰途、南アルプスの入口にあり、その日宿泊する芦安温泉岩園館に向かう途中に立ち寄った。
旅館深雪温泉はJR石和温泉駅の南・温泉街の西、交通量の激しい国道411号線から少し奥に入ったブドウ畑の前にあった。
建物の外観は、これが旅館?と思うくらい素っ気無い。
玄関にぶら下がる提灯が無ければ、地方の土建建設会社の本社と間違えるだろう。
中に入ると同じ赤でも模様が入った少々品のない赤の絨毯が敷き詰められ、左手に古びた応接セットが置かれている。今どき、安いビジネスホテルでも、もう少しましな内装のはずだ。とても泊まりたくない雰囲気だ。
しかし、1000円を支払って清潔・整頓された脱衣室で衣服を脱ぎ、浴室に一歩足を踏み入れるとそれ迄の悪い印象が吹き飛んでしまった。
浴室の黄土色の床の端から端までが、水浸しになっていたのだ。
よく見ると3mx8mほど、15人くらいが一度にゆったり入浴できる大きさで、石を敷き詰めた見事な風呂の湯が表面張力で盛り上がり、堪えきれなくなった湯が浴槽の縁から流れ出ている。それも切り込んで一段低くした湯通しからでなく、湯船の端から端まで温泉が静かに流れ出ているのだ。
この風景を見て、一瞬、大沢温泉山水館(岩手県)の山水の湯の掛け流しが脳裏を過(よ)ぎった。
当然のことながら内湯と繋がる中規模の露天風呂も同様だ。
2つの源泉が注がれているので、自分の好みの温度の場所を選べるのも嬉しい。
ここは、3年前にボーリングして得た51度の高温泉とそれまで所有していた36度の温泉と合わせ2つの自家源泉を持っているから、こんな贅沢が出来るのだ。
泉質はしっとりした肌触り、無色無臭のアルカリ性単純泉だ。
平日の午後、誰もいない風呂を独占しながら、色がついた濁り湯、あるいは強酸性の個性ある泉質もいいが、たまにはこんな無色・無臭、刺激の無いアルカリ性単純泉もいいものだ、と思いつつ入浴を楽しんだ。
尚、ここの部屋数は15室、宿泊料金は平日で1万円程度から宿泊出来るが、詳細はHPを参照下さい。
2つの源泉が勢いよく注がれる掛け流しの露天風呂
玄関前にある飲泉所、持ち帰りも自由だ。
湯桶を納められる腰掛
浴槽の端から端までの縁から湯が流れ出ている。
都市型の石和温泉の外れにある地味な旅館で、思いがけずも加温加水無し、源泉100%掛け流しの温泉に出会った。旅館深雪温泉だ。