The Messenger   Story of Joan of Arc

ジャンヌ・ダルクを描いた映画。2時間半くらいの大作です。
ジャンヌの少女時代から、奇跡の少女として活躍し、魔女裁判にかけられる最期までをじっくり描いていますが、長い映画だという感覚はありませんでした。
少女時代のジャンヌが、自然でかわいい演技を見せてくれます。一転して、戦争の場面ではかなり鮮烈な映像も出てきます(13禁)。ジャンヌが大きくなって、戦いに参加するようになってからは、見ごたえのあるシーンが続きます。「Follow Me!」と声をからして叫ぶジャンヌ、戦いに疲れながらも彼女に続くフランス兵士、話はわかっていても戦いのシーンは迫力があります。中盤の見せ場、オルレアン攻城戦は、その当時の要塞らしいものを作ってます。最初、城を遠景で見たときはちょっと安っぽく見えたのが、戦闘が始まるとちょうどいい大きさで、リアル感があります。
後半ジャンヌが捕えられてからは、前半の迫力の戦闘シーンとは打って変わって、暗く重い話が続きます。ジャンヌの扱いに苦悩する司教が、いい演技をみせます。役者といえば、ヘンリー七世がいかにもなマザコンの小心者を演じています。ヘンリー七世の母親、岸田今日子に似た感じで存在感がありました。
どっしりとしたボリュームのある映画でした。途中、2度にわたってフィルムが切れて映画が途切れたのが残念です。チケット代を払い戻ししてもらったとはいえ、後味が悪いです。
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