ENTP型:次から次へと挑戦する 創意に富んでいて、本職であろうと余技であろうと、いろいろな活動に手を出す。 際限なく可能性をみいだすN型に、客観的に決断をくだすT型と外向的なE型があいまって、何をやっても新しい着想や夢のような計画を持ち出す。 EP型はたいていそうだが、ENTP型も、すでにあるアイデアを実行に移してやり遂げるよりも、新しいアイデアを追い求めるほうが楽しいと思う。 しかも、この世はチェス盤のようなもので、みんながうまくいくように駒をーそれも自分がー動かすべきだと思っている。 とどのつまりは自分だけでなくほかの人も巻き込み、新しいことに次から次へと挑戦する結果となり、悪くすると、きりなく夢を追って中途半端に終わってしまいかねない。 家庭にしろ職場にしろ趣味にしろ、それがどんなにうまくいっていても、もっとよくできるはずだと思う。 また、一か八かやってみるタイプなので、うまくいけば大もうけをするが、失敗するとすってんてんになる。 だから、ENTP型の人生は(本人だけでなく、周りの人たちにとっても)、予測できないアップダウンや急カーブが続く、スリルに満ちたジェットコースターのような人生になる。 一般にT型の女性は社会で流れに逆らって生きる傾向があるが、ENTP型だとことのほか厄介である。 客観的な面が、当意即妙の頭の良さや競争心、議論好きなどの形であらわれると、たいていの男性から敬遠されてしまう。 とくに古めかしいシステムや人物を相手にすると、ついその限界を試してみるたちである。 競ったり試したりする性質は人を萎縮させたりうんざりさせたりするが、面白いことに、ENTP型の男性の場合は、その同じ性質がプラスのイメージに見られる。 もっとも、違うタイプの人をうんざりさせるという点ではかわりない。 親子関係 ENTP型は、親というのは子どもに発達し成長する機会を与えてやるものだと考えている。 だから、家のなかには最新の本やアイデア商品や流行の物があふれていて、子どもにきちんとしたりスケジュールを守らせたりするよりも、こうしたものに挑戦させる。 「自分を伸ばす」のをモットーとして、子どもがそうする手助けをするのが親の務めだと思っている。 子どもがついていけないほどの思いつきや可能性を毎日のように示し、子どもが自分の力を知って伸ばすのに手をかすことが愛情の表われだと思っているので、抱きしめたりキスをしたりといった愛情表現を犠牲にしてまで、その方針を貫こうとする。 挑戦や新しい着想を大事にするので、落ち着きのない暮らしぶりになってしまう。 ENTP型の子どもの場合は、それがつむじ風のような目まぐるしい行動になって表われる。 毎日が何かを工夫したり、友達をつくったり、夢のような計画を立てるチヤンスとなる。 たとえば「ごみを出してちょうだい」と親から頼まれただけで、人手を使わずに台所から裏庭へごみを出す方法を考えて何時間も過ごしたりする。 しかも、それは友達を呼んできたり、あれこれ実験してみなければならないような工夫なのである。 それは勉強のしかたにも表われる。教えてもらうより、自分でやってみて学ぶほうだ。 それもグループでアイデアを交換したり、意見をたたかわせたり、挑戦するのを好む。 決まりきったことや決められたものには退屈するたちなので、宿題は忘れるか、さっさとやってもいいかげんになりやすい。 つまらないものや挑戦のしがいのないものだと、「勉強」と称して自分で変えてしまうこともある。 こうした行動はタイプの違う生徒や先生にフラストレーションを起こさせ、けっしてよい結果にはつながらない。 ENTP型の生徒はそうした先生に敬意を払わなくなり、成績もかんばしくなくなる恐れがある。