大和川水系の水質調査
調査方法
水質汚濁の状態の参考になる項目は、濁度、色度、pH、亜硝酸窒素、過マンガン酸カリウム消費量など様々な項目があります。今回はその中でも測定が比較的容易な透視度、PH、アンモニア、亜硝酸、硝酸、リン酸、COD、検水時の天候・気温・水温の10項目を測定し、大和川水系の汚染度を総合的に判断します。
透視度
透視度とは検水の透き通りの度合いを示すもので、水層を通して底に置いた標識板の二重線が初めて明らかに見分けられるときの水層の高さを表します。普通、単位は水層の高さ(p)を“度”で表しますが、私たちは分かりやすいようにそのまま“p”を用いています。透視度は透視度計を使って測定します。透視度計には、底の方に検水を抜くための口がついており、5〜10oごとに目盛りがついています。また、底には標識板をつけて用います。
一般的に透視度が高いと濁りの少ないきれいな水といえるため、水質汚濁の目安の1つになっています。
透視度の測定は誰にでも出来る方法なのですが、測定する人の視力に左右されるため、最大で20%以上の誤差を生みます。このため現在では透視度を図る場合、試薬による測定か機械測定をするのが一般的です。透視度は下記の手順で測定できます。
1.透視度計に検水を泡立てないようにいっぱいになるまで注ぎいれる。
2.上からのぞきながら下のコックをゆるめて検水を抜いていく。
3.標識板の十字がぼんやり見えてきたら少しずつ検水を抜き、二重線になっていることが分かったとこ
ろでコックを閉じる。
このようになればコックを閉じる
4.高さ(p)をよむ。
高さを読む場合は、水面がへこんで見える位置の数値を読む
<参考資料>
水の分析−第4版− 日本分析化学会北海道支部(1994) 化学同人
JISハンドブック公害関係 日本規格協会(1983) 日本規格協会