奈良の文化財
春日山原生林(かすがやまげんせいりん)
春日山原生林は春日大社の山として神聖視され、樹木伐採が長らく(千年以上に渡り)禁じられてきたため、森林が極相に達した原生林が広がっている地域である。
市街地(奈良市)に近接して原生林が存在することは極めて珍しく、保護の対象にするべきとして、特別天然記念物に指定されており、うち春日山の照葉樹林は国の名勝にも指定されている。
しかし、近年、外来種であるトウダイグサなどにより、植生が脅かされてきているところもある。春日山原生林の本来の植生のまま保存する場合は、外来種の駆除などの対策が必要である。