現在の平等院
参考文献:日本の歴史、平等院の歴史
現在の平等院は、浄土宗の浄土院と、天台宗系の最勝院(ともに鳳凰堂の西側にある)という2つの寺院が共同で管理している。浄土院は明応年間(1492−1501年)、最勝院は承応3年(1654年)の創始であり、平等院が浄土・天台両宗の共同管理となったのは、天和元年(1681年)、寺社奉行の裁定によるものである。
1990年代以降、庭園の発掘調査・復元、鳳凰堂堂内装飾のコンピュータ・グラフィックスによる再現などが行われている。2001年にはそれまでの「宝物館」に代わり、「平等院ミュージアム鳳翔館」がオープンした。建築家栗生明は、鳳翔館(新建築2001年9月号)の設計で、日本芸術院賞を受賞している。
1996年から1997年にかけて、平等院の裏手に15階建てのマンションが建ち、鳳凰堂の背景になってしまっている。創建当初からの風致が大きく損なわれたため、景観規制条例の強化の動きが出るなど、論議を呼んだ。