計算

2004年12月23日



前回の釣行より早くも1ヶ月が過ぎ、せわしい師走となっていた。

前回の釣行に余り満足していなかった私は ゛ いかん! このままでは

2004年が終わってしまう、良い結果で今年の締めくくりをやらんと! "


そう思い、またもや天川に向かう事になった。

朝の弱い私にとっては珍しい事にいつもより早めに起床、自宅を出たのが午前7時前

漁協事務所に着いたのが午前8時半頃、いつになく早い到着である。

前回に到着した際は午前9時で既に14番目・・たくさんの先行者達に、

入渓されていたのだが、今回は特別早くは無いとは言え8時半であり

前回程の悪条件ではないだろうと勢い良く漁協のドアを開け、気持ちよく


『 おはよう御座います!!』


っと、弾むような大きな声で漁協スタッフの皆さんに挨拶

そして台帳の14番目にサイン・・・・


『なんでやねん!』

結局、前回とまったく同じ展開に戸惑う私ではあったが、気をとり直していつもの

お兄さんから情報収集しようかと思い嫌な予感、前回はこのお兄さんの口より

悪魔の調べが飛び出したのだが・・・・

しかし、私の心配をよそにお兄さんの口から出てくる言葉は天使の調べであった

トンネルから上の道はとうの昔に復旧しているらしく、上流も釣OKだと言う

(実は前回の私の釣行日から3〜4日後に復旧していたのであった)

そして本日の釣果を大きく左右するであろう重大な情報が・・・・


『昨日に追加放流しましてね、80cmの大きな物も

入れましたよ!』

お兄さんはそう言うと、御丁寧にモンスターレインボーの写真まで

見せてくれたのである!!!

しかも・・・

『昨日は爆釣爆釣でしてね、午後からだけでも20匹以上釣られた

方もおられました』

放流・放流・・放流!・・・なんと甘美な調べであろうか・・・・

しかも、午後だけで20匹以上も釣り上げた人がいるのである!

情報収集も早々に切り上げ、私は早速一目散に上流に向けて車を飛ばす。

目は興奮の余り血走り、胸の鼓動は破裂するがごとく激しく波打つ。

そしてトンネルを越え少し上流に行った所に駐車、急ぎ準備を済まして入渓

放流は道路より降りる事のたやすい淵を中心に行われている筈だと考えて

良さげなポイントを探す。直ぐに良いポイントを見つけ、ニジマスに気付かれぬ様に

忍び寄りいつものローテーションである赤/金SPミノーからキャスト!

おおよそ立ち位置から110度の角度を、広範囲にミノーで探る

この日の一号は徐々に左から探り110度目の一番右のポイントより現れた!


(ミノーしっかりくわえています)


それが何と、ニジマスを予想していた私には驚きのアマゴちゃん

約30cm(微妙なとこですが・・30cmにしときましょう)では無いですか!

 管理釣り場とは言え尺物が始めての私とすれば

実に幸先の良いスタートとなったのでした。

しかし、余りにも早い時間で一号を釣り上げてしまった私は

止せば良いのに、ある計算を始めてしまったのである。


私の頭の中のシンプル社製計算機計算中



゛ 放流の翌日だから、まだまだ擦れていないニジマスがたくさん居るはず

そして当然魚影も多い、事実この淵にもたくさんニジマスが見えている。

昨日午後だけで20匹以上を釣り上げた人がいるのだから

私にもチャンスはある筈だ、20匹以上を20匹として計算して

午前午後で40匹、でも今日は祭日である為当然釣行者も多い。

昨日の様な平日とは比較できない不確定要素

を−10として計算すると答えは30匹。"  

なんと!私の超シンプルな計算機は今日の釣果予測を

30匹と計算したのである!!(ちなみにまだ1匹であるのだが・・・)

先を続けよう。

そのポイントで暫く投げて見たが一号以降当りが無い為、ニジマス達の意識を

リセットさせる為に緑/銀SPミノーにチェンジ、同じように110度投げるも当たりが無い

早くも計算に狂いが生じ出してきたのであるが、まだ時間も早く

大して気にせず場所を移動。

流れ沿いを移動し、次の淵にて黒/銀SPミノーを何度かキャスト。

当りはまだ無いのだが、ニジマス達が数匹追いかけて来るのは良く見えている

再度キャストしゆっくりゆっくりスローリトリーブ、数匹が警戒しながら追いかけて

来ている事を確認して私の3m程手前で大きくトゥイッチを入れると・・・

作戦勝ちである!!

本日の2匹目約25cmが、がむしゃらにミノーにアタック!

慎重に取り上げ画像撮影。


(急なトゥイッチに我慢できず・・)


2匹ともミノーのSPで釣れているのだが、どうももう一つ反応が悪い様に思え

底を狙う事に変更、金/銀スプーンにチェンジしてキャスト。

暫くカウントして沈め、中層少し上くらいをスローリトリーブする

スプーンを淵の真ん中当りのニジマスの集団が溜まっている所まで持ってきて

いきなりフォール、そして直ぐ巻き取ると ゛ ゴン " と言う当り!!

早速合わせて釣り上げるが、22cm程の小さめのニジマスであった。

60cm程ありそうなモンスターが泳いではいるのだが、全然ルアーに興味を示さない・・・

ルアーをスピナーにチェンジしニジマスの群れの中に上流から通す、

すると又もやしっかりとした当りが!!

サイズは同じように20cm〜25cm位である。

そして急に当りが止まりだす、ルアーを最初の赤/金にチェンジして暫く投げると

又々当たり出し、ポンポンと2匹を釣り上げる。


 
( 良い感じで当たりだした赤金)               (黒ずんだニジマス)

『うひょ〜これは気持ちいい!』とか言いながら、計算通りも夢じゃないな〜等と思い

時計を見て『ぎょぇ?・・・』 いつの間にやら午後2時過ぎなのである。

場所を更に移動して、最後の2時間弱に賭けて見たのだが最終的な釣果は12匹

後半の2時間弱の間はスピナー及びスプーンがヒットルアーだった

しかし、共通してこの日に言えた事は同じルアーで続けて釣れるのは2匹まで、

多くても3匹までである事。

2匹釣れればルアーをチェンジして目先を変える事が必要である事。

基本ではあるが改めて経験のできた1日であった。

しかも今年最後の釣行で、今年初めての二桁である!!

良い締めくくりができて大満足な一日であった。


最後に言いたい・・・あんな無茶な計算無理である。