橿原市議会議員選挙での公明党・共産党批判  :2005.2.9
                              追記・訂正 2005.3.9
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2月に行われた橿原市議会議員選挙における共産党の選挙違反と思われる活動に
ついて、批判した文章を2月9日にHPに書きました。
その後、2月末になってから、この問題は共産党だけの問題では収まらないと考え、
共産党奈良委員会に同様の文章をメールで送りました。共産党と3回ほどメールで
やりとりをし、指摘したことは選挙違反でないらしいことがわかりました。
以下に、メールでの回答の主要部分を記載します。
  『橿原市議会選挙に県委員会から行っていた者に再度、確認をしました。
  「市議会議員候補、西川を宜しくお願いします。」と、言うことは絶対にない。
  「日本共産党の西川まさかつです。よろしくお願いします」という原稿だった
   と言っております。
  告示前に 「市議会議員候補、西川を宜しくお願いします。」と言えば、事前運動と
  して違反行為にあたると考えます。
  日本共産党の場合、公職選挙法をよく研究して、できることとできないことを専門家
  の意見もきいています。
  宣伝カーの原稿なども複数でチェックします。』
つまり、私が聞いたのは、「日本共産党の西川まさかつです。よろしくお願いします」で
あって、「市議会議員候補、西川を宜しくお願いします。」ではないということです。
記憶が定かではないのですが、「市議会議員候補」という言葉は使っていなかったかも
しれません。したがって、上記の回答で納得し、2月9日に書いていた共産党の部分を
訂正致します。

ただ、『日本共産党の西川まさかつです。よろしくお願いします』なら良くて市議会議員
候補を加えると選挙違反というのは、あまり納得できるものではないように思います。
これはもちろん共産党の責任ではありません。このことに限らず、何が違反で何が違反で
ないかということが、怪しげな選挙ノウハウとなっていてしまっていて、わかりにくい状況です。
例えば、怪しいことの代表に、個別訪問の禁止があります。
3軒続けていかなければ大丈夫といっている人もいますし、訪問した時に玄関に入って
ドアを閉めるとアウトといっている人もいます。また、後援会はがきを持っていれば後援
会の入会依頼と言えるから良いといっている人等々、いろんなことを言う人がいます。
どこにもそんなことは書かれていないのに、変なノウハウとして存在してしまっています。
そして、このことが、市民が選挙に関わりにくくしている一因でもあります。

*なお、公明党について書いた部分は、そのまま変更はありません。



《2005.2.9記載分》
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先の日曜日に、私の住む橿原市で市議会議員選挙が行われた。地方議員選挙
では国会議員選挙と異なり自民党や民主党が党としての運動をあまりしないので、
政党の運動としては公明党と共産党が中心だ。
両党は利権とのつながりが少ないので、地方議会での政党として非常に重要な
位置を占めていると思う。その両党の今回の選挙活動について疑問を持ったこと
があるので、それぞれについて書く。

なお、改選前は、公明党議員3人、共産党議員1人で、選挙後は公明党4人、共産
党2人となり、それぞれ1人ずつ増えた。といっても、共産党は、前回3名候補者を
立てて票を分け合った結果1人しか当選できなかったので、今回特に伸びたわけ
ではない。一方の公明党は最近はずっと3名だったので、確実に議席を増やしたと
言える。

(公明党)
多くの候補者のポスターは、写真と名前を中心にして少しキャッチフレーズなり経
歴なりを書いている。一方、今回の公明党の候補者のポスターは、赤いバックに白
抜きの字で候補者の苗字だけが書いてあった。30枚近くの候補者のポスターが
並ぶ中で確かに4枚だけは目立っていた。しかし、私はこのポスターに大きな疑問
を持つと同時に公明党という党のおごりを感じた。
このポスターを見た時、ある新聞会社の偉いさんが「××新聞の題字さえあれば
白紙でも売ってみせる」と豪語していたという話を思い出した。つまり、「候補者の
苗字さえあれば、どんな候補者かは全く関係なく、創価学会の力で当選させてみせ
る。」と言っているように見えたのだ。
先に書いたように今回は新人の候補者が一人いたのに、その人のポスターも苗
字だけで、男か女かすらわからない。新人なら普通は他の候補者とどう違うかを
示そうとするだろう。それなのに苗字だけだった。おそらく、今回の選挙において公
明党にとっての課題は、4人の候補者にいかに票を均等に割り振るかであって、創
価学会員に、指示したとおりの候補者に投票してもらうことが重要だった。そのため
には、4人の候補者の違いはできるだけ見えないようにし、極端に言えば支持者に
何も考える材料を与えず苗字だけを覚えさせて投票させたかった。その考えがこの
ポスターとなって現れたのだと私は考える。そうでないならば、このポスターに他に
どんな情報があるというのだろう。
創価学会員の方はこんな扱いを受けても指示通りの投票を続けるのだろうか。もっ
と人間らしい扱いを求めるべきではないか。

(共産党) 
もっと深刻なのは選挙戦に入る前の共産党の選挙運動だ。共産党だけが告示前
に政党の宣伝カーを出して候補者の名前を言って回っていたのだ。政治団体は告
示前も告示後も一般の候補者とは別に宣伝カーを走らせることができる。したがっ
て、告示前に宣伝カーを走らせること自体間違ったことではない。
しかし、候補者の名前を選挙中と同じように言って回るのは、私の感覚では明らかな
選挙違反だ。おそらく、共産党の考えでは、この程度の違反では、選挙違反として
捕まることはないと高をくくっているのだろうが、そのことで市民が離れていってしまう
ことが彼らには理解できていないのではないか。少し前に共産党のビラをマンション
に配っていて逮捕された事件が報じられたが、こんなことを繰り返していると、普段か
ら小さい違反を繰り返しているのだからたまに逮捕されても仕方ないだろうと一般市
民に思われてしまう。
これは、共産党だけでなく、他の市民運動にとっても非常に深刻な影響を及ぼす可
能性がある。共産党は選挙運動についてもう一度考え直すべきだ。