衆議院選挙結果 :2005.9.15
                                               
9月11日に衆議院選挙があり、開票が始まった直後に報道された出口調査の
結果を見て以来、茫然とした感覚からしばらく抜け出られないでいた。

結果は、自民党が296議席を獲得、民主党は113議席(64減)、共産党9議
席(±0)、社民党7議席(2増)となり、これらの野党合わせても129議席だ。
自民党には296議席以外に、郵政反対派の無所属や自民党を離党した国民
新党、新党日本という予備軍もあり、自民プラス自民予備軍で全体の2/3に
近い数字になる。この数字に公明党の31議席が加わるので、絶望的な状況に
見える。

今回の衆院選が小泉首相ペースで始まったことは解散当日に書いたが、投票
までの1ヶ月を郵政法案だけでは乗り切れないだろうと考えていた。民主党が
キーワードを年金に置いたことにより、有権者の関心のあるテーマの一番に
年金が来るようになった。郵政民営化を避けた印象はぬぐえないものの、ある
程度、民主党の戦略は成功していた。このことから選挙戦後半に民主党はかな
り挽回するだろうと思っていた。しかし、私の予想に全く反し、むしろ選挙戦後半
に大きく引き離されてしまった。これはどういうことなのだろう。

正確なデータを持っていないが、選挙前を除くと、民主党の支持率は自民党の
1/2〜1/3くらいの時が多かったと記憶している。そのような状態でありなが
ら選挙になると得票を伸ばしていたのが今までの民主党だった。今回はほとん
どの小選挙区で候補者をそろえ、実質的に初めて民主党による政権交代の可
能性が生じた選挙だったが、本当に政権を取る力があったのだろうか。それだ
けの支持があったのだろうか。
民主党は小泉劇場というパフォーマンスを研究するのではなく、通常の支持率が
低いことから見直さなくては展望は開けないのではないか。私は民主党への支持
が選挙前の一過性のものでしかなく、しっかり根付いていなかったことが一番の敗
因だと思う。もう、期待感だけで勝負する時期は過ぎたのだ。
そのためには、地道に対案を作り出すこととともに、利権に関係する地方議員を
きちんと見分けて処分して利権と無縁な民主党に進歩させ、地方の動きと中央の
民主党の指向を連動させることが重要だと考える。

月曜にたまたま「TVタックル」にチャンネルを合わせると、当選した民主党の議員
も出演していた。おそらくほとんど比例復活当選だと思うが、笑顔を見せながら、
「小選挙区制とはこういうものだとはじめて知った。次回は逆の結果になる可能性
もある」と呑気なことを言っていた。支持の無い政党が政権を取ることはありえない
し、絶対にあってはいけないことだ。

私は今まで積極的に民主党を応援してきたわけではなかった。しかし、これだけ後
退した野党の状況を見ると、やはり、もっと民主党にがんばって欲しいし、民主党の
政策が自分の望む方向に行くように動くべきではないかと考えるようになった。新し
い党首を見たうえで支持の形を考え直したいと思う。

                         
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