カフェで語る(石垣カフェを知る) :2005.8.1
                                                    戻る
先週末土曜日(7月30日)に、京都自由大学の前期最終回として、「京都自由大学オープンカ
フェVol.1」と称したイベントが行われた。そこでは、3人の方が話をした。

最初、京都自由大学学長の益川氏は、講師が受講生と同レベルであってはならないことなどを
話をされた。話の中で、ヘーゲルが自由について語った中に「自由とは必然性の洞察である」と
いう言葉があることを紹介された。うまく説明できないのだが、次のようなことらしい。2つの事柄
から1つを選ぶとき、それを選んだことでどうなるのかを全く知らずに選ぶ場合には、本当の自由
がそこにある訳ではなく、それを選んだ結果を知って(必然性を知ったうえで)選ぶ場合に、選択
の自由があることになる。つまり事物について知ることにより、その事柄を支配でき、その事柄から
自由になることができるということ。

2人目の京都三条ラジオカフェの福井氏は、京都三条ラジオカフェの経緯や今後の方向性につい
て話をされた。京都三条ラジオカフェは日本最初のNPO放送局で2003年に誕生した。ヨーロッ
パのカフェのような場所からコミュニケーションの場を作り出したいということから、ラジオカフェと
いう名を付け、同時に実際にカフェを隣接させている。京都自由大学は通常そこを講義場所として
いる。

3人目は石垣カフェの井上氏であった。石垣カフェってどこのカフェなのだろうと思っていたら、京都
大学の石垣の上に作ったヤグラだった。石垣改修工事に反対し、石垣を残すように主張する学生が
石垣の上にヤグラを作り籠っているうちに、いつのまにか人が集まる場になり、それならということで
カフェになったということだ。さらに横に「いしがき寮」というのを作り、一部屋4000円で貸していて、
7部屋満室だそうだ。もちろん大学の敷地内なので合法とは言いがたいが、今のところ強制撤去は
されていない。学生運動というほど真面目でなく、なにかいたずらをしている感じだ。しかし人の集まり
という意味でいろいろ発見があったそうだ。当初は学生が来るだろうと予想していたが、実際は幅
広い年齢層の人が来ていて、知らない人同士が話をしていくらしい。
2月に始まり約半年が経過した。いつまでやるのかは大学との交渉次第のようなので、行くなら
早目が良い。
なお、石垣の改修に反対している理由は、従来から石垣には多数の大きな看板が置かれていて
その表現の場が失われることにある。