その他雑感(10月) :2003.10.31
10月末になった。書きたいことはいろいろあるように思っているけれど、なかなか内容が
まとめられずそのままになっていることが多い。いくつかを簡単に書き残しておこうと思う。
(1)ダイエー日本一
先の日本シリーズでダイエーが日本一になった。日本シリーズは昔から好きで、よく見て
いた。短く終わるシリーズは印象が薄いが、6戦、7戦までいく伯仲したシリーズでは、どこ
かに分岐点となるところがあって、そこを考えるのが好きだ。
今回はおそらく多くの人が思っているように、ポイントは第6戦の伊良部先発だった。
第2戦を見て、もう伊良部はないと思っていた。日本シリーズで、一度打ち込まれた投手が
次に抑えるケースは非常に少ないように思う。(昔、桑田が西武相手にやったことがあるが)
そこを見誤ったことが全てだった。一方、ダイエーは、王監督が投手の交代時期を早くしすぎ
て失敗していたが、それでも、6,7戦に杉内、和田という良い投手が残っていて、充分戦え
る体制になっていた。当初、20勝投手が注目されたが、終わってみれば、ダイエーの両左腕
の力が目立ったシリーズだった。
(2)平等社会
近年、平等という言葉を、機会の平等と結果の平等に分けて考えようとする傾向がある。
そしてこのように分ける場合は、機会の平等が大事だということを主張する場合が多い。僕は、
このように分けるのは、適切なのか疑問がある。つまり、結果的に金持ちと貧乏が生ずると
すると、その子どもは生まれた時から、あるものは金持ちで、あるものは貧乏ということになる。
そして、一方は私立を含めた教育やお金をかけた習い物に行くことができ、他方はできないと
いう差が生じることになるのではないか。
これは、平等の最も基本である生まれながらの平等に反するのではないか、と考えている。
ではどうすべきかは、まだわからない。
(3)奈良県知事選挙
衆議院選挙と同時に知事選が行なわれている。現職柿本氏が4選を目指し、元衆議院議
員の前田氏と争っている。組織で見ると圧倒的に柿本氏が優位。県政というのは、一番わか
りにくくほとんどの人にとって県庁に行く機会は全くない。僕も県政は全くわかっていない。柿
本氏の印象としては、大きな失政もないが、目立った良さもないというものだ。ただ、4選は長
すぎるという点と、明日香の遺跡の上に資料館を作ったこと、高校再編の進め方、情報公開に
対する不遜な態度が気に入らないので新しい知事に期待したい気持ちが強い。
前田氏に期待したいところだが、あまり僕のイメージは良くない。彼は最近まで民主党の奈
良県連会長であった。それなのに、知事選と衆議院選のどちらに出るかをぎりぎりまで明らか
にしなかった。そのため、前田氏の出馬しなくなった奈良4区は候補者の擁立が遅れてしまった。
これは、彼の判断の遅さとともに、自分さえ良ければ良いという身勝手さが現れていると思う。
また、彼に関係した地方議員の清潔感の無さは、彼の今までの活動を反映しているのだろうし、
今なお、そのレベルの人たちを自分の選挙に利用するため、方向を直してやろうとさえしない。
先の橿原市長選と同じく、難しい選択だ。
(4)連合に政治活動する資格無し
上記の知事選で、連合は柿本氏支持を明らかにしている。その支持理由は、「政策の継続」
なのだそうだ。政策の継続ということは、常に現職を支持するということを意味する。4選、5選は
関係ない。相手がどんな立派な人物であろうが関係無い。現職が勝ちそうな状況下で、せっかく
築いた知事との関係を潰したらもったいないという感覚だ。つまり連合が寄生虫のような存在に
なっているのだ。こんな理由を口にして恥ずかしくないということは、連合に政治活動する資格が
無いことを示している。
私は、断言する。今回前田氏が勝って知事になった場合、4年後の選挙では、連合は全く同じ
理由で、前田氏支持を打ち出すことを。