民主党マニフェストについて :2003.10.8
5日 民主党は旧自由党と合併した。政策を決めた上での合併ではなく、合併が先にあっての
合併に納得できない。事実上の吸収を進めた小沢一郎氏の自由党とは一体なんだったのか。
党の政策とはそれほど簡単に捨てることができるものだったのかと思ってしまう。
しかしともあれ、新民主党はスタートし、不思議なことにどちらかといえば好意的に受けとめられ
ているようだ。
僕は合併は評価しないが、マニフェストの発表は、自民党を選びますか、民主党を選びますかと
いう2者選択に持ち込みたい民主党にとって非常に有効な戦略だし、国民が考え、判断する材
料を提供したことは評価している。
ここでは、マニフェストの骨子として5日に発表された「5つの約束」について、僕なりの考えと感
想を書いてみる。
@「霞ヶ関からの、ひも付き補助金を全廃」:○
これは、早急に進めるべきで、賛成だ。例えば地方で、談合が行なわれている可能性が高い
公共事業でも議会の承認を得やすいのは、反対してその事業が中止になると補助金が全く
使えなくなってしまうことも影響している。また、少しでも工事を始めた事業を止められないのも
補助金が関係している。一番良い用途にお金を使うために欠かすことができない項目だと思う。
A「政治資金を全面的に公開」:△
1円から公開すると民主党は言っている。個人献金が議員収入に占める割合は低いけれど、
さらに個人献金しにくくなることを懸念する。特に民主党はこれから個人献金を増やしていく
努力をしなければならないわけで自民党との差別化だけを目的としたような項目だと思う。
B「道路公団を廃止、高速道路料金を無料に」:わからない
これは、いいのかどうかよくわからない。もちろん無料なのはいいことだけど、無料の状態が
想像できない。 (僕が高速道路を利用するのは、年に2、3回しかないもので。)
今後、無料化に関していろいろな試算されるはずなので、それを見て考えたいと思う。
C「国会議員の定数と公務員の人件費を1割削減」:×
僕は国会議員定数削減という名の、比例議席削減に反対だ。民主党は簡単に比例議席削減
を口にすべきでない。本来、比例、小選挙区半々でスタートした制度が、自民党と民主党で比
例区重視にし、さらに今回比例区削減をしようとしている。これを全体の定数削減のように思わ
せながら進めるのはごまかしだと思う。少数意見をどう反映するかという基本的なところに立ち
戻って考えず、目先の2者対立の構造にだけ目を向けた軽はずみな約束だ。
D「川辺川ダム、諫早湾干拓、吉野川可動堰を直ちに中止」:○
基本的には賛成。ただ、実際の場所を見たことがないので、わかっていないことが本当は多いと
思う。本当に必要な事業は何なのか。各個人が判断していかなくてはいけない。