中村哲さん講演会参加 :2004.10.11
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1984年からパキスタン・アフガニスタンで医療活動を行っている中村哲さんの
講演会がピースウオーク京都主催で開催されることを知り、妻の誕生日であったが
聴きに行くことにした。
(日時)10月10日(日)14時〜17時
(場所)京都ノートルダム女子大学
(参加者) 約1千人
前半は、今までの活動をスライドで紹介しながら、アフガニスタンの現状について
説明された。後半は、参加者からの質問に答えるという形式だった。
・アフガニスタンの人口は約2000万人。9割が農民。6〜7千mの山が連なる
山の国であり、交通手段が徒歩しか無い所が多いため、人口の把握もできていない。
・2000年以降かんばつが続き、砂漠化が進んでいる。このため、農民が農地を
失い、食料が不足している。
・アフガンの教育の遅れを強調して教育支援をしているが、食べ物が不足している
状況で鉛筆を配って、有効に作用するはずがない。現地ではまず生きることが
最優先になっている。
・アメリカによるアフガン攻撃後、タリバンからの解放を象徴するものとして、女性が
頭を被うブルカをはずしたことが挙げられていたが、今、カブールでブルカをしていない
女性などいない。ブルカは女性の外出着であっただけで、抑圧されて被っていた
わけではない。
・1979〜1988のアフガン戦争では、200万人死んだ。
・アフガンの人々が必ず知っている日本のことは、3つある。それは、「日露戦争」
「広島」「長崎」だ。日本は「平和で豊かな国」というイメージで見られている。
・アメリカのアフガン攻撃を日本が支持していることに対して、今のところ、対日感情の
悪化は、一般民衆レベルには見られていない。しかし、それは、年配者の親日の
ためで、次の世代になると変化する可能性がある。
・以前は活動する場合、安全を確保するために日章旗を付けていたが、今は、逆に
過激なグループに狙われるのを防ぐために、日章旗をはずして活動している。