最近の新聞記事より :2026.10.11
戻る
(1)電気自動車(EV) 2026年10月7日朝刊
2026年度上半期(4-9月)のEV販売台数は7万台あまり。前年同期の2.5倍。新車販売に占める割合は3.7%。
一番売れたのはトヨタの「bZ4X」で1万4448台。
上半期で一番売れた乗用車はヤリスの7万4143台のようなので、bZ4Xもかなり売れている。
スズキの軽のEV「eスカイ」が来月発売で価格は212万円から。政府の補助金を使うと155万からになる。
我が家のFITハイブリッドは現在12年目。来年の車検は通すつもりだが、その次はひょっとしたらEVもあるかもしれない。
(2)働き方 2026年10月1日取材考記
厚労省が2025年に実施した調査「働き方改革関連法施行後の総点検」では、労働時間を増やしたいと答えた労働者は約1割にとどまる。このままで良いが約6割、減らしたいが3割だった。
僕に質問があれば間違いなく減らしたいと回答するだろう。増やしたいが1割もいることは驚くが、残業代など給与を増やしたいという人がかなり含まれるのではないだろうか。調査としては現状維持か減らしたいというのが多数を占めている。「裁量労働制」を幅広く導入することは労働者はおそらく望んでいない。
なお、10月5日の高市首相の所信表明演説では働き方改革に触れていない。
(3)防衛大学校長 吉田圭秀氏のインタビュー記事 2026年10月6日
「パワーポリティックスの時代は、力を重視するリアリズムの方に軸足が置かれています。しかし、私たちは『法の支配』という価値を重視するリベラリズムを捨てるのではなく、むしろリベラリズムの再生に向けた努力を国際的な連携のもとで行い、リアリズムとの間でバランスを見いだしていくことが重要だと思います」
吉田氏は生え抜き自衛官として初の防衛大学校長に4月に就任。他にも、「戦略的守勢」という姿勢が重要、「決して外国に対し、自らが戦略的な攻勢をかけていくような国ではないことを原則とすることが最も重要」と述べるなど、かなり抑制的な方向性を示している。これは望ましい方向だと僕は思う。
(4)千早茜氏の連載エッセイ 2026年9月30日
「私は同郷や同学であることに仲間意識を感じない」のだが、夏に運転免許証の更新に行って暑さにぐったりしながら、部屋にいる人が皆夏生まれだと気づいて親近感を持った。仲間意識というのはなかなか微妙だ。僕は仲間意識を感じないと堂々と述べるほど感じないわけではないが、その意識が強いのかというとそうでもない。
(5)片山杜秀の蛙鳴梟聴(あめいきょうちょう) 2026年9月30日
藤原辰史の「生類の思想」を読んで次のように書いている。
藤原さんは書く。文明が切羽詰まってくると、人々はもつれた糸をときほぐす努力を諦めだすと。なんらかの破壊と再生に幼稚な夢を膨らませると。厄介なものを絶滅させ、自分たちだけが生き残ることにサディスティックな希望を託すと。それは現代世界で最も忌むべき虚無主義的欲情だと。
書店で何度も目にしたけれど買っていない本の一つだ。読んでみたいけれどまだ踏み切れていない。
(6)佐伯啓思の「異論のススメ」 「曲解された国富論」 2026年9月26日
今年はアダム・スミス「国富論」出版250年だそうだ。有名な「神の見えざる手」という言葉に象徴されるように、自由な市場競争が経済発展をもたらし善き社会秩序を実現する、という主張とされている。佐伯氏は私見と断ったうえで、それは大きな誤解で、今日の混乱の発端になっていると言う。スミスが批判したのは、一部の大商人が政府と結託して巨額の富を得るという事態であり、「普通の人々」による「労働と生産こそが国富」と主張し、一国の富は金融取引でなく生産活動によるという考えだった。簡単に言えば、経済活動は確実な基礎に基づくべきということだ。
佐伯氏はここで「市場経済」と「資本主義」との区別を論じる。資本の増殖を目指す資本主義ではなく、重要なのは自由な市場経済という意味のようだ。
最後にスミスのもう一つの主著「道徳感情論」に触れている。ある人の行動の是非を判断するのは、中立的な観察者がどのくらい共感できるかにあり、この他者からの共感こそが道徳的判断の基礎となる。僕には漠然としか掴めていないが、保守の論者とされる佐伯氏の考えに、ここに至ってかなりリベラルな要素が入ってきているように僕は感じた。
(7)交論「天皇制と憲法1条」 上野千鶴子 「人権は皇室にも 改憲し共和制に」
公に口にしにくいテーマの一つが天皇制だ。上野氏は「憲法改正をするなら第1条から手をつけるべきであろう」と岩波「世界」8月号に寄稿した。
皇室を国家の統治システムから解放するというイメージで、立憲君主制から共和制への転換になる。天皇制は出自によって身分格差を設ける仕組みで平等の原則に反すること、皇族や天皇の人権を無視した非人間的な制度であること、男尊女卑の家父長制の権化であることを挙げている。天皇制について発言した理由の一つにフェミニストの間で女性天皇支持論が優勢になってきたことへの危機感によるとした。それは天皇制の問題を国民が理解できないから女性天皇だけを言うという愚民説だと批判している。
上野氏も当然すぐに実現するとは考えていない。「それでもやはり、正論を言うことが大事だ、根拠を示しながら説得力ある形で正論を伝えていくことが必要だと考えています」と最後に述べている。
女性天皇を認めるべきとか、男系にこだわるべきではないとか僕も考えることがあるが、考えることから逃げている根本部分を指摘されると自分の考えることは脆くも崩れてしまう。天皇制維持のために十数親等離れた養子を迎えるというほどの状況なのだから天皇制自体に遡って考える必要があるだろう。