浜矩子講演会 (民主党奈良 改革創生フォーラム 7/19) :2014.7.25
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 【日時】 2014年7月19日(土)13:40〜15:00
 【場所】 奈良県立文化会館小ホール
 【講師】 同志社大学大学院ビジネス研究科教授 浜矩子氏
 【タイトル】 日本の経済・社会・みらい

 民主党主催の講演会に人は集らないと予想していたのだが、予想に反して
 小ホールが満席に近い状態になっていた。
 浜矩子さんの今回の講演は安倍政権の経済政策批判である。その主張は
 人間不在という点に尽きる。経済は人間の営みであり、人間を不幸にしない
 ものだという基本認識からスタートし、経済が人間を踏みにじるのは本来ある
 べき姿でないとする。安倍政権の経済政策が、労働者ではなく労働力、国民
 ではなく国力としてしか見ていない点を問題視している。これは安倍首相の
 政策の本質的なところを突いていると思う。
 今後のあるべき姿については分配の重視という話をされたが、短い時間の話で
 終わった。人間中心の経済とはどういうものか、続きを知りたい。

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(メモ)
 ・経済活動は人の営みである。人間を不幸にしないのが出発点
 
 よく経済が人間を踏みにじると思いがちだが、それは本来あるべき姿ではない。
 ・安倍政策は人間不在:人間に目が向いていないのを経済政策とは呼べない。
  安倍首相は昨年6月に成長戦略の基本骨格について1時間スピーチした。
  「人間」は1回しか登場していない。
  安倍首相の中では、労働者はいない。あるのは労働力
  技術者はおらず、技術力。国民ではなく国力。
 ・上記スピーチに「世界」は37回、「成長」は41回登場
  世界制覇政策、富国強兵
 ・日本経済の問題=豊かさの中の貧困問題
   非正規労働、ワーキングプア
   これが解消されないとデフレ脱却はない
 ・日本の現状=こわれたホットプレート→これを直すことが重要
   熱しやすい部分、冷たいままの部分に二極分化
   一方は人手不足。建築、外食
   一時的にコールドスポットからホットスポットに移動しお零れに授かる
   しかし落ち着けば再度コールドスポットに放り出される。
 ・どうやって直していくか?
   経済活動は、成長・競争・分配の3角形
   現在は成長・競争がでしゃばり、分配が弱い
   分配強化が必要