鳩山新政権への期待 :2009.9.18
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 8月30日の総選挙で民主党が勝利し、政権交代が確実になった後、
 なぜかわくわくする気持ちが起こってきませんでした。
 しかし、9月16日に新政権が発足し、内閣が決まってからの報道を
 見ていると、新しい政治が始まったことを感じるようになり、ようやく
 期待感が高まってきました。

 良かったのは、マニフェストを全面に出して選挙を戦ったこと
 でしょう。どれくらいの人がマニフェストに目を通したかはわかり
 ませんが
、主要な部分は新聞にも繰り返し載っていましたので
 多くの人がある程度は理解しているように思います。
 
 マニフェストがあることで、これは国民との約束だと強く言うことが
 できますし、大臣の発言もばらばらにならずに済んでいるように
 思います。

 今、注目されている項目に、「八ツ場ダム建設中止」があります。
 マニフェストに書いているので、前原国交相も中止を明言しました。
 八ツ場ダム建設は総建設費4600億円のうち、すでに7割くらいが
 支払われていて、
中止すると地方支出分の返還の必要が生じるため
 費用圧縮にならないとの見方もあるようです。
 43年前の計画では、農業利水、水力発電、治水の3つの目的が
 ありましたが、利水、発電はなくなり、治水の目的だけが残っていると
 いうことです。治水の効果、必要性がわかりにくい面がありますが
 その説明がつくなら、総経費が中止したほうが高くなったとしても
 止めるべきだと思います。

 途中でも不要なら止めるということを徹底した方が今後を考えると
 きっと良いはずです。
 以前(2004年12月)書いたことですが、当時の新聞に次のような
 記事がありました。
   「与党は、整備新幹線の3区間の来年着工を決定。
    北陸新幹線は、富山−金沢間で着工。開通は約10年後。
    同時に、(新幹線の線路のない)福井駅の駅舎工事も着工。」
 線路がいつできるかの目処のないうちに駅を先に100億円で作る
 ことを決めたのです。
 駅ができた後は、「線路を引かないと駅に費やした費用が無駄になる
 ではないか」という理屈を使えるということで、とにかく着工にこぎつけ
 ようとしたのでしょう。
 こんな馬鹿なことをおそらくたくさんやっているはずです。
 無駄だと判断したら止める、それが新政権に求められています。

 もう一つ、岡田外相が過去の4つの日米密約を調査すると宣言し、
 すでに外務省に指示を出したそうです。アメリカの文書公開で密約の
 存在は確実とされていますが、いつまでも日本が密約は無いと言い
 つづけるのは滑稽だし、きちんとした方が良いです。今後の公文書
 公開への一歩として是非はっきりさせて欲しいと思います。