「おふくろさん」騒動 :2007.3.7
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森進一の代表曲「おふくろさん」のイントロ前に作詞家の川内康範氏に無断で
せりふが足されていた問題が先月報道されていた。もう解決したのかと思って
いたら、今日もどこかのテレビでやっていた。

森進一が「森進一の”おふくろさん”になっていますから」と確か言っていたが、
私にとっては、森進一の歌で”おふくろさん”以外、魅力を感じたことはない。
”おふくろさん”あっての森進一なのだ。(ファンではありません)

でも、この数年で聞いたのは、今までと何か違っているように感じていた。どうも
それは今問題になっているせりふのせいだったようだ。

そのせりふは
「いつも心配かけてばかり いけない息子の僕でした 今ではでき
ないことだけど 叱ってほしいよ もう一度」である。その後、イントロが流れ、
「おふくろさんよ、おふくろさん」と続いていく。
森進一は、”おふくろさん”に思い入れがあり、付け加えたいものがあったのだろう。
しかし、元の曲の意味付けを限定させてしまうし、何か違和感がある。そのことに
作詞家の川内氏が
クレームを付けたこと自体、理解できないことではない。
日本音楽著作権協会は今日、改変バージョンは利用許諾できないとの見解を示
した。元のまま歌うしかない状況だし、そのほうが曲としても良い。

もう一点、今回の騒動を見て思ったことがある。川内氏が2月の会見で「森には
歌わせない」というように、名前を呼び捨てにして偉そうに話していた。いくら怒って
いるとはいえ、人間として嫌な感じがした。長年作詞家として先生と呼ばれ続けて
いると、こんな人になってしまうのだろうか。謙虚さを失った時の醜さを見たような
気がする。



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「おふくろさん」のご利用について
                                 2007.3.7
                   社団法人 日本音楽著作権協会
                                (JASRAC)
利用者各位

 「おふくろさん」(作詞:川内康範氏、作曲:猪俣公章氏)の歌詞の冒頭に
保富庚午氏の作とされる歌詞を付加したバージョンについては、著作者で
ある川内氏から意に反する改変に当たる旨の通知がなされており、同氏が
有する同一性保持権(著作権法第20条1項)を侵害して作成されたもので
あるとの疑義が生じております。
 このため、改変されたバージョンをご利用になりますと、川内氏の有する
同一性保持権の侵害その他の法的責任が生じるおそれがありますので、
ご留意ください。また、あらかじめ、改変されたバージョンが利用されること
が判明した場合には、利用許諾をできませんので、ご了承ください。
 なお、オリジナルバージョンの「おふくろさん」は、従来どおりご利用になれ
ます。

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