最近のニュースから :2006.10.17

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今日の新聞を読んで、気になったことをいくつか記す。

(1)小林薫死刑囚を大阪拘置所に移送
  2年前に奈良市の小学1年女児誘拐殺害事件で死刑判決が確定した
  小林薫死刑囚が死刑執行施設のある拘置所に移された。
  この事件は本当に嫌な事件だった。犯人は早く死にたいと言っているら
  しい。罪の意識があるのかどうかわからないが、自分のことも大切にでき
  ずに生きてきた人のように思える。自分を大切にできないから、他人を大
  切にできないというのは、とても悲しいことだ。

(2)NHKに拉致問題放送命令?
  総務省事務次官がNHKの国際短波放送で拉致問題を重点項目にするよ
  う命じる方針について、早期実施を目指す考えを示した。先に菅総務大臣
  が同内容を話したことを受けての発言だ。自民党の片山参院幹事長は、
  「命令でやるのはどうか、依頼すれば足ることで、やり方として穏当でない」
  と言っているが、変に依頼でやるよりは、これは政府の方針の内容だと皆が
  わかるやり方の方が良い。そうすれば、国民もNHKのこの内容は政府方針で
  他は通常放送だと区別できる。また、NHKはそのように利用される存在だと
  いうこともはっきりさせた方が良い。


(3)核保有論
  自民党の中川昭一政調会長が15日のテレビ番組で「核保有の議論はあって
  いい」と発言したことが問題になっている。政府としても自民党としても否定してい
  るが、時々核保有を口にする政治家がいる。今の時期に核保有を口にしたとい
  うことは、他国が核保有に向かうことを批判できなくなり、北朝鮮の核実験にも理
  解を示したことにもなる。
  核を持つためには、北朝鮮と同様に核不拡散条約から脱退することになる。一気
  に核不拡散条約は破綻することになり、核軍縮の流れは断ち切られてしまう。これ
  は世界を危険な状態に陥れるとともに、日本の安全保障だけを考えてもマイナスで
  ある。

(4)代理出産
  50代後半の女性が、自分の娘とその夫の受精卵で妊娠し出産したことを長野の
  産院医が明らかにした。子どもを欲しいという願いは切実なことは想像できる。し
  かし、50代後半での出産を選択させたのは無責任すぎないだろうか。
  病を治すためなら無理を承知でやることも理解できる。しかし、生まれてくる子ども
  にリスクを負わすやり方は賛成できない。それは生まれてきた後の社会的問題も含
  めてだ。