教育基本法に関する世論調査 :2006.5.28
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23日の朝日新聞に教育基本法改正に関する世論調査結果が載っていた。
質問: 「国を愛する」ことや「日本を愛する」ことを、教育の目標として教
育基本法で定めることに賛成ですか、反対ですか』
結果: 賛成56% 反対29%
若い世代に賛成が多いのかと思ったが、実際は60歳以上で賛成が70%に達して
おり、50代でも賛成が57%(反対26%)だ。一方、20代では賛成と反対がほぼ同
じ割合だ。
国を愛することが教育の目標になるということは、当然、国を愛するように指導され
強制されることを意味している。日本は戦後、国による強制を否定してきたはずで
今の高齢者は戦前との比較において最も違いを理解しその考えに賛同してきた世
代だと思っていた。また、65歳以下の人は今の憲法、教育基本法の下での教育を
受けてきた人たちだ。自分たちにもっと「国を愛する」ことを教えてほしかったと考え
ているのだろうか。
高齢者ほど賛成が多いということをどう捉えれば良いのか、今はよくわからない。
(追記)
与党の教育基本法改正案に対し、民主党が日本国教育基本法案を提出している。
対案を出したのだから違いが明確なはずだ。しかし、全文を読んでもどこに重点を置
いているのか全く見えてこない。読み取れるのは、「日本を愛する心」や「宗教的感性」
を書き込むことを重視しているのに、批判を避けるために「涵養」(自然にしみこむよう
に養成すること、無理のないように養い作ること)という言葉を使っていることくらいだ。
これを提出することで与党内部を揺さぶるつもりかもしれないが、政局を政策より重視
するのが小沢民主党の方針だろうか。自民党との政策的な差をなくしどちらが政権を
取っても差がないようにすることによって政権交代を実現するという考えは小沢氏には
当然のことかもしれないが、私は全く支持できない。