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No.8 吹き抜け・下屋を設計する注意点

2003年11月


5−2.下屋の問題点

一般的な下屋仕様では、上階から伝達される力に耐えられるだけの強度がない設置方法となっている。つまり、転ばし垂木仕様で野地板も杉板及び垂木を化粧で表しにすることが多く、下屋の軒桁レベルでの火打ちを設置することも少ないため、下屋の水平構面は耐力的に低くなる要素を多く含んでいる。

また、垂木と母屋の間の接合は垂木受けを介していることが多く、その垂木受け材の接合が弱く、耐力低下の要因ともなっている。

場合によっては下屋軒桁と母屋のつなぎ梁が無い場合があり、回転による外周部の引抜力を垂木自身が負担している場合がある。

釘程度の接合方法では垂木の接合強度が全く足りず、垂木端部を起点に建物が壊れてしまう。





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 ©Tahara Architect & Associates, 2003