緑ヶ丘の家

2009年9月
丘陵地に建つ、地下1階、地上2階建の混構造住宅
意匠設計川畑昌弘建築工房
構造設計木構造建築研究所 田原(担当: 村田)
施工者 SEEDS・CASA(シーズ・カーサ)
ファサード

大阪府豊中市の丘陵地に計画された混構造の地下一階、地上二階建ての住宅である。

地下一階はWRC造で、地上二階建て部分は木造軸組工法である。

耐震性能は、地下階及び地上階もそれぞれ等級2以上の耐震性能を持つが、写真の通り一階部分が2m程度持ち出した構造としている。

ファサード2
北東面より見た外観

この写真でも判るとおり、二階のバルコニーと屋根の軒の出は1m持ち出しており、非常に木造でありながら薄くしている。

ファサード3

◀東側から見た外観


ファサード4
正面道路から見た南面の外観

地下一階部分はWRC構造で構成し、南側の道路面が下がっているためガレージと玄関が地下階となっているが、写真ではあまり判らないがかなり開放的な空間となっている。

半地下リビングとドライエリア
1階リビングとドライエリア

この一階部分は半地下状になっており、このテラスもドライエリアを利用したものである。

写真の部屋はリビングルームで、階高は約4mとなっている。



玄関ホールと階段
地下一階玄関ホールより階段を見る

地下一階の玄関ホールから、地上一階に上がる部分は一部吹き抜けとなっている。

一階階段室部分より奥のフリールーム
一階階段室よりフリールームを見る

正面に見えるのはフリールームである。

この写真で判るように内部は非常に開放的で、セットバックしているため変化のある空間となっている。

フリースペースよりリビング


リビング
一階リビングルーム

この住宅は基本的にスキップフロアで構成されており、ダイニングルームとの段差が1500mmあるので、このリビングルームは階高が約4mとなっている。

リビングスキップ部からダイニング方向
リビングルームからダイニングルームを見る

このリビングルームのような大きな空間は、木造の構造としてかなり注意をしなければならない点がある。


ドライエリアよりリビング
ドライエリアからリビングを見る

木造住宅における階高の高い場合に、耐震および耐風構造として注意すべき点として、次のようなものがあげられる。

通常の耐力壁の高さである約3メートルの通常の高さを超えているため、その耐力壁にかかる短期軸力等が大きくなる為、それに応じた対応が必要となる。

風を受ける面が広くなるため、風による横曲げに対する柱・梁のの応力、変形が大きくなる。


ダイニングルーム
ダイニングルームよりリビングルームを見る

このダイニングルームは24畳程度あるが、リビングルームの天井面と同レベルなので写真では低く見えるが、天井高は2.44mある。


2階ホール・階段室
2階ホールより階段室・屋上庭園
屋上庭園
二階部分屋上

二階には木造でありながら屋上庭園を配置している。

この屋上庭園の土や植栽等を含んだ荷重を考慮しての耐震性能が等級2以上としている。

屋上庭園夜景
同上の夜景

一階部分に庭を配置できないため、一階の屋上に屋上庭園を配置している。


 ©Tahara Architect & Associates, 2011 (文章のみ。写真についての権利は意匠設計者及び撮影写真家にあります。)