M邸新築工事

2008年11月
意匠設計赤松設計
構造設計木構造建築研究所 田原 (担当:宮本)
施工者 橘一吉工務店

現場は田畑及び農道に面しており、既設納屋を解体し、母屋の離れに新居として新築したものである。

農業用の既設埋設管や敷地が道路より下がっているなど、敷地内の造成や排水に支障をきたした。農家などではありがちな条件であるといえるが、区画の整った造成地に建つ建物等とは違い、設計者の知恵や配慮がその後の住まい勝手に大きく影響することになる。

敷地内の水はけの良否は、構造の耐久性の問題にもつながるため、造成時から気を配るところである。当敷地内の排水は、水田の排水路に接続しており、水田が満水時の状態を考慮した配管レベルとしている。また、地盤がよく締め固まっていたため、改めて盛土せずに現状地盤面を有効に利用した。


1階はバリアフリーで水廻りを除きワンルームとなっている。2階居室の間仕切り壁は合板両面張りで合成梁を構成しているため、床梁の断面寸法を小さく抑えられている。

耐震等級3を満たす安全性を確保した。



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