No.50 静岡県 工務店のモデル棟

2007年4月
静岡の工務店のモデル棟
意匠設計有限会社 小坂建築
構造設計木構造建築研究所 田原(担当: 足達)
施工者 有限会社 小坂建築


小坂建築のモデルハウス兼事務所として建てられた建物です。

モデル棟ということで、様々な構造方式を採用していています。現しになっているので、実際に見ていただくことができます。





耐力壁では構造用合板貼耐力壁に加えて、面格子・貫すじかいも設けています。

貫すじかいは、二つ並んだすじかいの建物中央よりの柱を無くして、フレーム全体で持たせるようにした、世界で始めての構造となっています。


小屋組みでは丸太を使った和小屋組と、トラス構造の2種類を実際にみることができます。

トラスは下弦材を折り上げた形状になっていて、中央の交差部は合い欠きとホゾ差し込み栓で構成して、金物を使っていません。

とてもきれいな仕上がりです。

小坂建築では優れた大工技術を持つ棟梁がいて、このような難易度の高い木造住宅でも可能で、静岡県でも一番の技術力のある工務店だと思われます。



左写真は、1間持出したバルコニーのサポートを取り外している様子です。


大人30人(約20kN相当)にバルコニー先端に載ってもらい、たわみ量を測定すると、約1〜2mmでした。


バルコニー部分は小径木と合板を組み合わせたストレススキンパネルで1間を持ち出しています。施工では水平より5mm程度ムクリをつけています。


 ©Tahara Architect & Associates, 2008