No.37 Y邸

2004年11月
奈良市の住宅地に出来た2階建て
意匠設計アトリエロータス
構造設計木構造建築研究所 田原(担当: 嶋田)
施工者 宮村建築

建設地は、奈良市の非常に閑静な住宅地に計画された個人住宅である。

この住宅の構造安全性能は、この建設地の近くにある断層が動く時に想定される被害予想より、その想定される地震動を考慮し、耐震・耐風等級2以上を確保している。



2階の南面にあるバルコニーを支持しているのは、よく用いられている持ち出しタイプではなく、建物との一体型であるが、バルコニー下部には柱を設置しておらず、小屋梁の持ち出し部分より緊結したポストにより吊られており、一見持ち出しているようにも見える。



本住宅の小屋組みの特徴としては、日本の伝統的な「折り置き組み」となっており、小屋梁の上に軒桁が載ってくる仕様となっている。

その軒桁の上に、さらにのぼり梁が渡りアゴで取り付いているため、屋根面の水平力を2階耐力壁に伝達させる為には、小屋梁と軒桁及び軒桁とのぼり梁の相互の緊結を十分に行なう必要がある。



2階渡り廊下より吹き抜けを見る。吹き抜けに面する外壁は、全面開口となっており、外の風景が一枚の巨大な絵になったような感覚になる。


 ©Tahara Architect & Associates, 2005