種子島伊勢神社

2016年10月
種子島の神社の木造による改築
意匠設計DORON建築設計事務所(担当: 岩下)
構造設計木構造建築研究所 田原(担当: 中尾)
施工者 塩崎建築

本堂正面の様子

建設場所:鹿児島県西之表市西之表
規模:木造伝統構法平屋建
延床面積:62m2

建替前の種子島伊勢神社は鉄筋コンクリート造で有ったが、30年ほどで塩害により内部の鉄筋が錆びて膨張しコンクリートが割れる(爆裂)状態となり、危険な為建て直す事になりました。


新しい建物は木造となり、地元の建築家 岩下真奈美氏より依頼され当方が構造設計を担当しています。

本殿の柱として伊勢神宮の式年遷宮で解体された柱を譲り受け、さらに地元の 種子島杉 を地元から寄付して頂き、これらを生かした設計を行い出来上がっています。

種子島は基準風速=40m/sであり、周囲の防風林の助けを借りても風の影響は強く、耐風圧設計が主となりました。


可能な限り伝統工法を生かした構造設計していますが、風圧に対してはどうしても耐風金物で対処しなければ無理があり、金物を併用しています。

また、建物下部には鉄筋コンクリート造の基礎を設け、基礎と柱脚も金物で緊結し浮き上がりの抵抗要素とししています。塩害の事を考慮して外部に面する箇所の金物類はすべてステンレス製としています。


本建物の耐震、耐風要素は、落し板と、直径30pの丸柱・貫材・梁材からなる半剛接構造及び各所に配置した面格子による水平抵抗要素です。

可能な限り伝統形式に拘り劣化した場合にも取替え可能な形式にした構造で、以前のRC構造のように短い期間で建て替えが必要にならないようにしました。また、地元材もできるだけ活用することで地元の木材利用を活性化し、次世紀までつないでいけるように考えています。


本建物の建設過程が下記サイト(YouTube)で公開されています。



屋根仮組の様子
 ©Tahara Architect & Associates, 2017