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学校耐震化、5年で3兆円必要?


2月26日に、文部科学省において、学校の校舎・体育館等の学校施設の耐震化について、有識者会議は、予算の重点を改築から改修に切り替えるよう提言し、「緊急改修に5年間で約3兆円が必要」との試算を打ち出す方針を固めた。

耐震化を含む学校施設の整備費については、国・地方税財政の三位一体改革で、全国知事会等が廃止・税源移譲を求めている。

3月中旬に出される有識者会議の最終提言を受け、国による財政支援の必要性を再確認できるとして、補助率引き上げ等、制度改正を検討する方針だと言う事である。

この学校耐震化において、言わせてもらうならば、「学校だけいくら強化しても、夜に地震が発生し、生徒の家が被害を受け、その翌朝、学校に来る事が出来なければ無用の長物」となってしまうのである。

何か、本末転倒な感じがするのは、当方だけであろうか?・・・・・

特に、5年間で三兆円の改修費用がつく可能性があると言う事だが、学校だけにそのような配分をしないで、現行建築基準法で既存不適格の危ないと思われる木造住宅に対し、耐震補強を1戸当たり、300万円程度補助すれば、5年間で100万戸の住宅が安全になるのが、同様に、大事であると思われるのだが。

この政策の裏を考えると、経営の苦しい大手ゼネコンや各都道府県のボス的なゼネコンの救済とも思える匂いがプンプンする。

どうせこの様な大規模な耐震補強工事は、特別な補強工事となり、特許技術を持った大手の独壇場であると言える。

その為、中小の工務店では全く歯が立たず、都道府県で規定する技術ランクのAクラス以上の認定をもつゼネコン等が、恩恵を受けるだけで、「子供を守る為」という名目のゼネコンの経済的な救済措置と思えて仕方が無い。

特に、この様な予算の権限を各知事に委ねた場合、知事の裁量で特定のゼネコン等に割り振られ、また、汚職の温床になるのが目に見えている。

一体、本当の意味での「国・地方税財政の三位一体改革」とは何なのだろうか?

それにしても、わずか25年前(新耐震以前)の建築技術が、現行の技術基準で完全否定されるとは...


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©Tahara Architect & Associates, 2005