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地震で人が死ぬのではなく、人が考え作った人工物(建築物等)で死ぬのである



最近色々と「東海・東南海・南海」等の地震発生確率の高い地域の発表があったりして、将来発生するであろう地震に対して促している。

これは、何かとてつもなく恐ろしい地震がやってくるから、それに対して備えをしなさいと一般の人はとるだろう。

しかし本当の意味では、その恐ろしい大地震のせいで人が死ぬのではなく、人が作ったものによって人は死ぬ可能性が高いのである。

この本当の意味の事を理解しなければ、「すべて、地震が悪いんだ。」とか「自然の力には人間と言うものは無力なんだ。」といった悲観的なことしか思わないだろう。

実のところは、人間が作り出した人工物に色々な点で不備があることを知らないで、日常の生活面においては、何ら不自由なく暮らし、まさか自分の住宅が倒壊するとは思わないで日々暮らしている人がほとんどであろう。

そのような人たちが被害にあった場合、その悲劇から立ち直る事だけに重点をおき、なぜ倒壊してしまったのか?を考えることなどよりも、一刻も早く悲劇から立ち直ることで忌まわしい過去を忘れてしまおうとする。

これは、当自者となった場合仕方のないことではあるが、その原因を作った建築関係者は「自分のところが壊れたのではなく、他も壊れているのだから自分だけに責任はこないであろう、法律は守って建築確認も受けたのだから。」と思い、さらには十年程度すれば、そのような被害を出した事は忘れて、またせっせせっせと同じことを繰り返すのが木造住宅の関係者に少なからずいると思われる。

いいかげんにこれだけ科学技術が発達した時代に、その原因を未だに「古いだとか、欠陥だ」とか論ずる前に、技術とは何か?建築基準法とは何か?また、建築士とはどんな能力を持っているのか?等をもう一度真剣に考え直すときにきているのではなかろうか・・・


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 ©Tahara Architect & Associates, 2004