雲仙温泉・富貴屋 (長崎県)
住  所 長崎県雲仙市小浜町雲仙320
(旧:長崎県南高来郡小浜町雲仙320)
電  話 0957-73-3211
交通機関 長崎自動車道諫早ICから国道57号線で約45km
JR長崎本線諫早駅から島鉄バス・県営バスで1時間20分雲仙バスターミナル下車
施  設(日帰り) レストラン、ラウンジ・ロビー、駐車場(60台)
宿  泊 77室(すべてBT付き)  12,750円〜(サ込み税別) 
入浴時間(日帰り) 11:00〜18:00 (水曜日15:00〜18:00) (予約不要)
定休日 年中無休
泉 質 硫黄泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 1000円
入浴施設 内湯・露天風呂男1女1 薬草風呂 サウナ 水風呂
浴室備品(日帰り) タオル、シャンプー、ボディーソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 雲仙地獄、原生沼(天然記念物)、仁田(にた)峠展望所(平成新山が展望できる)、雲仙スパハウスビードロ美術館
島原:島原城・しまばら水屋敷・武家屋敷・雲仙岳災害記念館がまだすドーム
お土産・食事 旅館内で可能、温泉街に多数
近くの温泉 小地獄温泉、小浜温泉、島原温泉
雲仙市HP
雲仙観光協会HP
富貴屋HP
http://www.city.unzen.nagasaki.jp/
http://www.unzen.org/japanese/
http://www.unzen-fukiya.com/
雑記帳 翌日は長崎観光に1日を当てて、温泉とは無縁なシティホテルに宿泊した。
九州温泉旅行の中日を越えた7日目、前日宿泊した鹿児島県霧島温泉を8時半に出発して九州自動車道を北上、桜満開の熊本城を観光した後、熊本港から昼過ぎのフェリーに乗船、1時間で島原港に到着した。
島原城内のキリシタン資料館等を見学してから、雲仙に向った。
約20km、40分のドライブ、雲仙岳の南麓、高度を上げるに従がって霧がひどくり、黄色い中央分離線を頼りのノロノロ運転でやっと標高700mの雲仙温泉に到着した。この霧のため、楽しみにしていた仁田峠からの普賢岳・平成新山の眺望ができなかった。
(翌日も霧で仁田峠有料道路は閉鎖、残念ながら観光出来ず)
1日10便ある熊本港→島原港フェリーの12時25分発に乗船。1時間後、島原港背後の眉山が見えてきた。
再興なので歴史的価値はない島原城。内部のキリシタン資料館を見学。
●島原へ
所在地 : 雲仙市小浜町
島原半島中央にそびえる雲仙岳は一つの山でなく、「三峰五岳の雲仙岳」と呼ばれるように、普賢岳、国見岳、妙見岳、絹笠岳、高岩岳、野岳、矢岳、九千部岳の8つの山岳を総称して雲仙岳と呼んでいる。主峰は普賢岳(ふげんだけ)で標高は1,359mであったが、現在は1990年から1995年にかけての火山活動で形成された平成新山の方が高く1,486mとなっている。
普賢岳の噴火によって多くの犠牲者が出たことはまだ記憶に新しい。
この雲仙岳を町域に持つ小浜町は、長崎県島原半島のほぼ中央・西側、橘湾を望む国道57号線沿いに中心街を持ち、小浜温泉の湯煙があちらこちらで舞い上がっている。
その東方15kmの雲仙岳南麓、日本で最初に国立公園に指定された雲仙国立公園内の標高700mの町域に、九州を代表する温泉地の一つ、雲仙温泉の荒々しい地獄の噴煙が舞い上がっている。
雲仙温泉内の国道57号線沿いの噴煙
温泉名 : 雲仙温泉
雲仙温泉の開湯は、およそ1300年前の奈良時代、僧行基だと伝えられるが、行基ゆかりの温泉地は、全国で数え切れないほど多いのでその真贋は定かでない。
当時、雲仙のこの地は高野山と同じく女人禁制だったそうで、そのためか、雲仙温泉の最大の観光スポット、地獄の噴気場所には仏教説話に基づく地名が数多くつけられている。
キリシタン受難の悲史の舞台でもある地獄は、旅館街の裏側にもうもうと噴煙・湯煙を上げている。特に三つの大きな旅館、「雲仙宮崎旅館」「九州ホテル」「富貴屋」の真裏が地獄一帯となり、これらの旅館は、地獄を自分の庭園に取り込んでいて、宿泊すると客室から地獄を見下ろせる(予約時に指定)

雲仙温泉には、共同浴場が3つ(小地獄温泉館・新湯共同浴場・湯の里共同浴場)あり、時間があれば訪れたいものだ。
雲仙は標高が700mあるので、8月の平均気温が21.7度と低く、昔から避暑地としても利用されてきた。四季折々の魅力があるが、特に江4月下旬から5月に咲き乱れるミヤマキリシマ(雲仙つつじ)の季節が、もっとも混みあう。
施設名 : 富貴屋 (宿泊日:2005.4.7)
地獄を源泉としているので、一帯は温泉を取り込むパイプが縦横無尽に設置されている。美観が損なわれる、と観光客からクレームがつくそうだが、埋設すると高温のために痛みが激しく難しいようだ。
しかし、正真正銘の温泉を使用している証明にはなる。
地獄の一部。左側の建物が宿泊した旅館・富貴屋
上記3つの旅館は庭園と地獄が一帯となっている。
この風景は全国の温泉地でもそう数多くない。
雲仙温泉には26の宿泊施設がある。
この中から、宿泊する旅館として、地獄に近い宮崎旅館・九州ホテル・富貴屋(ふきや)を候補に挙げた。ここから富貴屋を選んだ理由は簡単だ。宿泊料金が一番安かったことと内湯・露天風呂の写真が魅力的だったことだ。
この日、チェックインしたのは共同浴場・小地獄温泉館で入浴した後の午後4時過ぎ。
犬を連れていると言ったら、玄関横の雨がかからない場所のパーキングを指定してくれたので感謝。ロビーは玄関の反対側が庭園と地獄が見通せるかなりの広さで開放的たっぷりだ。真ん中には円形のコーヒーカウンターが設けられていて、朝晩のめるのでコーヒー好きには有り難い。
床は大型観光旅館の80%くらいが採用の赤い絨毯。例によって、私が館主だったら濃紺をベースに、シックな館内を設計するのに、と考えてしまった。とは言うものの、館内の雰囲気は悪くない。
いたるところに華道を心得た花が活けられているのも、もてなしの心が窺えてうれしい。
案内された部屋は数奇屋造りの9畳に踏み込み・BTが付属し、ゆったりとくつろげる。窓からは広大な地獄が見下ろせて展望は文句なしだ。
宿泊した本館は昭和44年築で平成5年一部改装とかなりの古さだが、どこもよく維持管理されており、公共部分・客室とも清潔で目立つ汚れも見当たらなかった。
大浴場 露天風呂は、地獄から引き湯の、源泉91℃(源泉名:雲仙温泉)に温度調整の為の加水・加温をした温泉を浴槽へ放流している。また浴槽内の温度維持(40℃〜42℃)為の一部循環も行なっていて、放流一部循環加水加温式の温泉である。大浴場は床・湯船は石板とタイルの共用でかなりの大きさ、一度に30人くらいは入浴できる。大きなガラス越しの露天風呂は庭園岩石風呂でこれもかなり大きく、目と鼻の先に地獄の噴煙が舞い上がっていた。温泉は含硫黄ー硫酸塩泉(表示どおり)、西日本では珍しい酸性の白濁した湯は、東北を周った以来の泉質でうれしかった。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
大浴場は広々として、石板とタイルを併用している。湯船は、浅い部分が広く設けられ、半身湯・寝湯がゆったりと出来る。いかにも温泉、の白濁した酸性・硫黄泉がうれしい。
大きな岩を配置した豪壮な庭園露天風呂。すぐ後ろに地獄の噴煙が舞い上がっている。
正面に地獄を望むロビー
情緒タップリの浴室入口
B4サイズの豪華なお品書き。メインの焼物が「あわびステーキ」「長崎牛ステーキ」、「伊勢海老のソテー」から選択できるのがうれしい。あわびを選択したら2つ付いてきたのには驚いた。
新鮮・カラフルな貝と地魚の刺身。
色とりどりの楽しい先付け。
夕食:部屋食
館内・部屋・食事・温泉・サービスを総合すると宿泊料金2人1部屋@14,850円)以上のステイを味わえた。
一部
旧:南高木郡小浜町