住 所 |
熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽 |
電 話 |
09676−7−0005 |
交通機関 |
九州自動車道熊本ICから約45km
南阿蘇鉄道阿蘇下田城ふれあい温泉駅から九州産交バス国民宿舎行きで15分、終点下車
|
施設(日帰り用) |
レストラン、喫茶、広間、売店、駐車場(100台) |
宿 泊 |
40室(T付10室・・・2名1室@13,600円 BTなし30室 @7,500円〜
料金は年度・季節・曜日などによって変わるので下記旅館HP参照)) |
泉 質 |
単純硫黄温泉(硫化水素型) |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(日帰り) |
8時〜20時(予約不要) |
定休日 |
無休 |
入浴料金 |
大人400円 (予約不要) |
入浴施設 |
内風呂:男女各1、、露天風呂:男3・ 女3 ・混浴1(すずめの湯)
|
浴室備品(日帰り) |
特になし |
観光スポット |
中岳火口(ロープウエィ)・阿蘇火山博物館・草千里展望所・・くじゅう花公園・九重ラベンダー園大観峰・やまなみハイウエィドライブ |
お土産・食事 |
館内に土産あり、食事・喫茶可 |
近くの温泉 |
垂玉・白水・栃木・栃木原・湯の谷・火の鳥・阿蘇内牧・赤水温泉等 |
南阿蘇村HP
清風荘HP
|
http://www.minamiaso-v.kumamoto-sgn.jp/web/index.shtml
http://jigoku-onsen.co.jp/ |
雑記帳 |
今回の九州温泉巡りでは、地獄と名のつく温泉を3ヶ所回った。別府・鉄輪温泉地獄原、雲仙温泉小地獄温泉館、そしてここ地獄温泉。 |
施設名 : 清風荘 (入浴日 : 2005.4.5)
阿蘇五岳の一つ、烏帽子岳の中腹に湧く地獄温泉・清風荘は、いかなる温泉ランキングでも名を連ねている名湯・秘湯だ。今回の九州温泉行の中で、是非訪れようと思い、当初から行程の中に組み入れていた。
地獄温泉のある長陽村は、阿蘇山の西のふもとに広がる丘陵 にある村で、7か所の温泉郷と2つの公営温泉を抱える村だったが、つい最近、近隣の村々と合併して南阿蘇村となった。
新村は、阿蘇カルデラの南部の南阿蘇と言われる地域に位置しており、東側の標高600m以上は大部分が山林・原野、西側に住宅地・商業地・耕地が展開している。
因みに阿蘇カルデラは、九州のへそと呼ばれ、周囲120km、東西12km、南北24kmにもおよぶ世界最大級のカルデラであり、月からも確認できるという巨大さだ。
今から35年前、新婚旅行で別府からやまなみハイウエィに乗って、この地を訪れた。今回の旅行では、日本離れしたこの雄大な地域をドライブしたくて、当初のプランニングからここを走ることに決めていた。
周辺の風景
外輪山の一つ、大観峰からの阿蘇五岳はお釈迦様の寝姿(阿蘇の涅槃像)。手前は愛犬アル(アルベール)
阿蘇五岳の周辺道路はよく整備されていて、快適なドライブが楽しめる。
草千里の観光レストランで食べたトンコツラーメン、期待しないで食べたが美味しかった。
右は草千里で。
大観峰からの阿蘇五岳の眺望は素晴らしかった。
地獄で天国を味わう。それが阿蘇五岳の一つ、標高1,337mの烏帽子岳の西南麓、標高760mに湯煙を上げるその名もずばり地獄温泉だ。宿泊施設は3軒旅館(含む国民宿舎)、中でも清風荘は、あらゆる温泉ランキングに登場する名湯・秘湯の湯宿である。
因みに温泉教授で知られる松田忠徳先生も、その著・日本百名湯に登場させている。
「源泉となっている裏山の溶岩の裂け目から、もうもうと硫化水素ガスが噴き上げてさながら地獄さながらの光景を見せている(山と渓谷社/温泉・宿九州)」そうだが、家内を待たせての立ち寄り湯だったため、見学することは出来なかった。
この日、前日宿泊した湯布院温泉を早朝に出発、途中、阿蘇・九重の山並みが一望に見られる大観峰に立ち寄ってから、阿蘇五岳の山中に入り、ここで入浴後、近くの草千里で休憩、その後、宿泊地の黒川温泉に、やまなみハイウエィに乗って引き返した。
明治時代に建設された本館
下の駐車場からゆるやかな坂道を登ると、左手に湯治客用と思われる昔の学校のような宿泊棟が見えてくる。
上りきって左手の明治時代に建設されたという本館の玄関前には、地獄温泉と書かれた大きな提灯がぶら下がっている。迫力があって、なんだか地獄の1丁目に出迎えられたような気分になる。
そこから古めかしいロビーに入り、フロントで入浴料金400円を支払うと、敷地内施設の地図をくれた。
10数ヶ所ある風呂のどこでも入れるようで、先ずは本館に近かった男性用の露天風呂に向かう。
ところが、ここは湯を満たしている状態で半分ほどの深さしかない。せっかく服を脱いだので、形ばかりの入浴をした。
女性用の露天風呂はこの上にあるようで、女風呂から男風呂をのぞけるので「仇討ちの湯」の名称がつけられている。
全国各地の温泉旅館でこのネーミングを見かけるのが面白い。
それから有名な「すずめの湯(混浴)」に向かって、ほんの少し坂を下る。荒削りな柱を使った2つの東屋があり、それぞれの下に乳白色、硫黄臭が強い湯で満たされた風呂があった。
外からは見えないが、素朴な脱衣室の脇にすべて木造の小型の内風呂があり、まずここに浸かる。
次に慌しく2つに仕切られた「あつめの湯」へ。
熱さに弱い私でも入ることができたので、泉温は43℃くらいだろうか。先客に話しかけると湯治に来ていると言う。
ここは一般宿泊客より湯治の方が多いらしい。200年の伝統が今に残る。
最後にまるで田んぼのように6つに仕切られた温(ぬる)めの湯に入る。
一つの浴槽には4,5人が入れるだろうか。この日は平日とあって先客は一人だけ。
頭を縁に乗せて、目を閉じ心地よさそうに入浴されていた。これがここでの入浴方法らしい。私には嬉しい温度で38℃くらいの低温だ。
湯は白濁しているばかりでなく、溶けている成分の粒子が大きいのだろうか、少し重さを感じた。
足元には、沈殿した泥状のものがヌルヌルしている。これを塗ると美顔によいと効能を謳っているが私には関係ない。
しばし沈思黙考、頭を縁にのせ、地獄で極楽を味わった。
後で分かったが、最後の浴槽の底からはごぼごぼと湯が湧き上がっているそうだ。そのときは、残念ながら気がつかなかった。
この宿には、数ヶ所から湧き出る豊富な湯量で10数ヶ所の風呂を満たしているが、すべて源泉掛け流しらしい。
これ以上ない贅沢な持て成しだ。
次回は、必ず泊まると誓い、後ろ髪を引かれる思いで湯船から立ち上がった。これで入浴料400円、スーパー銭湯などに入るのがばかばかしくなる低料金だった。
尚、ここではシャンプーなどの使用が禁止されている。
同じ村域に、これまた名湯の垂玉温泉山口旅館がある。帰途、目の前を通ったが、これから黒川温泉に向かわねばならない。涙を呑んで通過した。ああ、無念。
すずめの湯(温め)
すずめの湯(熱め)
本館前の「地獄温泉」の提灯
男性用露天風呂(多分)
すずめの湯(内湯)
内湯近くから見た「ぬるめ」
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。