いなば温泉郷の一つ、吉岡温泉は車がやっと1台通れる坂道に、昔ながらの風情を残した15軒の小さな宿と外湯(2ヶ所)が佇んでいる。
観光した鳥取砂丘から10数キロ、砂丘によって日本海から分離された日本一大きな池「湖山池」の横を通り過ぎると、三方が丘陵に囲まれたた吉岡温泉の大きなアーチが見えてきた。
温泉街は背後にひかえる丘陵のなだらかな細い坂道に沿って伸び、15軒ほどの小さな旅館や共同浴場が立ち並ぶ。
吉岡温泉は岩井・勝見とともに因幡3湯として古くから栄え、江戸時代には鳥取藩主池田氏がしばしば湯治に訪れたそうだ
昼間の温泉街、すれ違う人もなくひっそりしているこの道は、当時の街道そのままなだろうか、車がすれ違えないくらい狭い。

風情ある温泉街を歩いていくと、吉岡温泉の発祥の地である株湯に出会う。すぐ横には、立派な足湯(他に1ヶ所)があり、「足つけの湯」という看板が立っている。。町のいたるところで見られる板張りの四角い箱は温泉井戸で、蛇口をひねると温泉が出てくる。
公衆浴場は、貸切風呂もある「吉岡温泉館」と素朴な「下湯温泉館」の2つがある。また、立ち寄り入浴が可能な旅館も多いのが有り難い。
観光馬車を引く馬を凝視しして座り込んでしまった愛犬。
無色透明の澄み切った湯。
風呂以外ない共同浴場
厳重注意、水を入れてぬるくしなにように。
住 所 鳥取市吉岡温泉町142−1
電 話 0857−57−0800
交通機関 中国自動車道佐用ICから80km(鳥取駅から車で15分)
JR鳥取駅から日ノ丸バス吉岡温泉行きで25分、終点下車徒歩5分
施設(日帰り用) 浴室以外無し。 駐車場:手前の駐車場に温泉館専用として3台分が確保されている。
宿 泊 不可
泉 質 弱アルカリ性単純温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 13時〜22時
定休日 無休
入浴料金 200円
入浴施設 内湯:男女別各1
浴室備品 シャンプー類は無し
観光スポット 鳥取砂丘、白兎海岸、湖山池、鳥取市内(久松公園・わらべ館・やまびこ館・県立博物館等)
倉吉市、三徳山三佛寺(国宝・投入堂)、大山
お土産・食事 温泉街で、昼食取れるかどうか不詳。
近くの温泉 鳥取・岩井・浜村・鹿野・湯村・三朝・東郷・羽合温泉
鳥取市HP
鳥取市観光コンベンション協会HP
旅館組合HP
http://www.city.tottori.tottori.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AM040000
http://www.tottori.to/index.html

http://www7.ocn.ne.jp/~yosioka/
雑記帳 鳥取県を代表する農産物として20世紀梨がある。これはもともと千葉県で二十世紀梨の実生が発見されて、後に鳥取県で栽培されるようになった。平成16年で導入100周年を迎えたが、最近は後発の梨に押されて生産高が減少している。そう言えば、20世紀をスーパーで見かけることが少なくなってきている。

データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。

鳥取砂丘は、鳥取県最大の観光地だ。同県の東部、東西16km、南北2.4kmにわたって広がり、海浜砂丘としては世界最大級である。最初にここにやって来たとき、想像以上に広いので驚いた。ここの砂は、鳥取県と岡山県の県境にそびえる中国山地の岩石が風化して土砂となり、それが千代川で海に運ばれ、攪拌されて、石英などの軽い鉱物の粒が海岸に打ち上げらて砂丘を形成するそうだ。
砂丘には駱駝がいて観光客を乗せているのがご愛嬌だった。
●鳥取砂丘
関西に転勤する前、鳥取県・島根県のどちらが西側・東側か、判断がつかなかったし、県のイメージは、因幡の白兎・鳥取砂丘・20世紀梨程度だった。
しかし、関西に居を構えてからも、鳥取県は依然としてイメージの湧かない土地であることは変わりなかった。だが温泉巡りを始めてから、こと温泉に関しては、中国地方では群を抜く温泉天国で、地味だが味わい深い温泉地が多数あることを知った。それが分かってから、温泉地の所在を確認するため、同県の地図・地勢とにらめっこすることが多くなって、だいぶ馴染み深い県となってきた。

鳥取市は平成16年11月、近隣の6町2村と合併して、人口20万人、山陰地方の中核都市とてしのスタートを切った。
鳥取市では、県の東部に点在する5つの温泉を「いなば温泉郷」と称して、積極的にPRしている。今回の合併によりこの5つの温泉のうち、岩井温泉を除く鳥取、吉岡、浜村、鹿野の4つの温泉が市域内となり、地味ながら温泉好きには魅力的なラインアップとなった。
温泉名 :吉岡温泉 
左手の点が人だ。
特産のラッキョウ。
両側に小さな旅館
足 湯
株 湯
温泉街の入口にあり、素朴な温泉街に似合う共同浴場で、入浴客は地元の人が中心だ。狭い玄関に入ると、受付の中に年配の男性が気持ちよさそうに舟をこいでいた。起こしては悪いと思い200円を置いて浴室に向かう。(入浴を終えて出てきたときもまだ寝ておられた。)
タイル張りの小さな浴室に透明な湯が満たされ、縁から静かに流れ出ている。かなりの高温の湯(単純泉 源泉温度 50.8℃ pH8.2)だが、飛び出るほどの熱さでない。
のんびりした温泉街に風呂以外に何もない外湯、これに浸かっている自分は、まるで白昼夢の中にいるような気分だった。
施設名 :下湯温泉館  (入浴日:2005.10.21)
吉岡温泉・下湯温泉館 (鳥取県)
所在地 :鳥取市吉岡温泉町