武田尾温泉・河鹿荘 (兵庫県)
所在地:西宮市塩瀬町名塩

:温泉名:武田尾温泉
住 所 西宮市塩瀬町名塩5313−33
電 話 0797−61−0331
交通機関 中国自動車道宝塚ICからR176、県道33号線などで約15km
JR宝塚線武田尾駅から徒歩5分
施 設(日帰り) ロビー 駐車場(10台)
宿 泊 12室 平日14,000円(税別サ込)〜
泉 質 単純硫黄泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間
(日帰り)
12時〜16時30分 (予約不要) 
定休日 不定休
入浴料金 大人1,000円 
食事付き入浴3,500円〜(要予約)
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ
観光スポット 宝塚(歌劇団・ファミリーランド・手塚治虫記念館等)、清荒神(鉄斎美術館など)、
お土産・食事 館内で不可
近くの温泉 宝塚温泉、有馬温泉、石道温泉
西宮市HP
武田尾温泉HP
河鹿荘HP
http://kusunoki.nishi.or.jp/index.php
http://www.takedao.gr.jp/
http://www.eurus.dti.ne.jp/~ss0110/
雑記帳 旅館フロントに「歌劇と温泉のまち 宝塚・武田尾に泊まる」というパンフレットが置いてあった。宝塚から車で30分、JRを利用すれば乗車時間は10分足らずということもあって、このパック旅行を売り込んでいるようだ。
施設名:河鹿荘 (入浴:2004.4.8)
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください
西宮市を全国的に一言で紹介しようとすれば、「甲子園」「日本酒(灘の生一本)」の町、それに「10の大学・短大があるカッレジタウン」と言えば分りやすい。これに「えべっさん(西宮神社)」「門戸厄神」「夙川・苦楽園等の高級住宅地」を追加すればほぼ完璧だろう。
そうそう、若い人たちには「藤原紀香」の出身地と紹介した方がいいかもしれない。

「甲子園球場」は言うまでもなく、阪神タイガースの本拠地であり、春・夏、全国高校野球の球児が集う場所でもある。大正13年甲子(きのえね)の年に完成したため、この名前が付けられた。収容人員55,000人、総面積39,600平方メートルの大きな球場で、阪神タイガース資料館もある。
一方、西宮(戎)神社の南側、今津を含む一帯から神戸市東部までに広がる地域は、「灘五郷」と呼ばれ、昔から酒造りに欠かせない宮水が湧出する場所であった。その内、今津等を含む西宮だけで灘五郷の4割の生産量を誇り、この周辺を歩くと大手酒造の工場を目にする。

武田尾温泉のある塩瀬町名塩は、西宮市の最北端に位置し、中国自動車道名塩SAの真北3km、その間には、よみうりカントリークラブが東西に広がっている。名塩紙として古くから知られた手漉き和紙の産地でもある。
1641年(寛永18年)、豊臣方の落武者だった武田尾直蔵が薪拾いの途中で発見したと伝えられ、最近では水上勉の小説『櫻守』の舞台にもなった。大阪からJRで40分、宝塚からはわずかに10分弱の距離にもかかわらず、武庫川の渓谷を望み、豊かな自然に抱かれて秘湯の趣さえある。旅館は四つ、マルキ(○の中に「キ」と書く)河鹿荘、元湯旅館は西宮市域、右岸にある紅葉館は宝塚市域となる。いずれも小さな旅館で、建物も年季が入っていて、これはこれで趣があってよい。
宝塚方面からだと県道33号線から327号線に入るが、橋を渡って武田尾温泉のアーチをくぐると、そこから先はUターン不可能の表示が出る。
マルキ旅館は問題ないが、河鹿荘・元湯旅館の前まで車で行こうとすると、上の写真の道幅2.5メートルほどの私道と欄干がない幅2メートル程度の橋を渡り、ハンドルの切り替えしが難しい左折と狭い渓谷沿いの道を進むという4重のスリルを味わうことになる。
日曜ドライバーは、上記の2つの旅館に宿泊する場合、マルキの前の駐車場(多分3旅館共通の駐車場ではないか?)に車を止めて、徒歩で行くことをお奨めする。
各地の秘湯を周り、かなりの狭い崖・渓谷沿いの道を走ったが、上記の通り旅館の建物の下の駐車場に車を止めるまでの道には怖い思いをした。

建物は昭和初期の建築、昭和42年に一部改装しただけなので、かなりのクラシック、館内もすべてに年季が入っていて、我々の年代には懐かしい雰囲気。ふと見た廊下の奥には大きな岩石が張り出していた。建物内に崖の一部でも取り込んだのだろうか。

誰もいなかったので声をあげると、年配の女性が出てきて、「マルキ」には行かなかったのかい?と聞かれた。
日帰り入浴を受け入れているのは、ガイドブックで承知していたが、ここに立ち寄る人は少ないらしい。
私も、当初はマルキを予定していたが、「臨時休業」の札が出ていたと伝えたら、「花見に出かけたんだな」と一言おっしゃった。

風呂は床も壁も浴槽も昔懐かしいタイル張り。湯舟は5〜6人入れる大きさ、湯は無色透明、わずかにヌメリ感があった。ガイドブックにもホームページにも「掛け流し」の文字は見かけなかったので循環湯であろうが、自然も旅館も秘湯の趣がある中、1人での入浴をゆったりと楽しんだ。