頂仙岳(1717m) 弥山(1895m)

  
八経ヶ岳(1915m) 明星ヶ岳(1894m)



         平成18年10月8〜9日 (泊:狼平)



  体育の日の連休を利用して、久し振りに狼平の避難小屋で1泊して頂仙岳から八経ヶ岳へ登ることにした。以前は、双門コースを辿ったが、今回は熊渡から林道を詰め直接尾根に上がり、頂仙岳に登ったあと高崎横手から狼平に下るコースを取る。
 熊渡の林道終点に車を置き、ジグザグに付けられた登山道を登る。約1時間30分で川合からの登山道に合流し、ナベの耳から頂仙岳を巻く。頂仙岳への取付け道は分かりにくく、それらしいと思われる所から強引に登る。帰る方角をコンパスで確認して頂上を目指すとかなり登った所で道らしい踏み跡を確認、詰めると三等三角点が埋まる山頂に辿り付いた。展望が良さそうな山頂のようだが今日はガスで全く見えない。しかも、猛烈な風で山が鳴いている。下り始めはテープを確認するが途中から見失い、慎重に方角を確認しながら降りると無事登山道に戻る事ができた。ここから狼平と明星ヶ岳の分岐である高崎横手までは15分ほどの距離である。

  高崎横手から弥山方向に20分ほど下ると、双門コースとの合流点でもある狼平に着いた。弥山川に架かる吊橋を渡ると平らな地形に比較的新しい避難小屋が建っていて、静かで景色の良い所である。今夜はここで宿泊にする。今日この小屋で泊まる人は13人で満員だ。
  外は風が止まず気温も低い。戸外で夕食の準備もできないので、小屋の中で夕食を準備し、早めの夕食を済ませる。 小屋の中ではすることも無く、午後5時にシュラフに潜るとそのまま寝てしまった。
  夜中はかなり冷え込み、ウールのシャツの上にフリースのジャンバーを着込み、羽毛のシュラフに潜っても寒くて夜中に何度も目を覚ました。
  朝は4時過ぎから他の登山者が起き出し、私も4時半過ぎに起きる。外はまだ暗く、満月とたくさんの星が出ている。写真は午前5時過ぎに露光30秒で撮影した内の1枚で、小屋の上にはオリオン座や大犬坐などの冬の星座が輝いている。今日の天気は穏やかで快晴のようだ。
  朝食は小屋の中で、パンとラーメンで済ませ、午前6時過ぎに重いザックを背負って弥山へ出発。弥山までは50分程度のアルバイト。途中、振り返ると、頂上部が太陽に照らされピラミダスな形の頂仙岳が見える。

  狼平から続く階段から解放され、傾斜も緩くなると前方に弥山が見え出し、周辺の山々もダイナミックな姿を現す。弥山手前の登山道の右手には、近畿地方最高峰の八経ヶ岳(1915m)が立ち枯れした木々越しに見える。その右肩向こうのピークが今日辿る明星ヶ岳(1890m)である。
  振り返ると残月と右側に昨日登ってきた頂仙岳が低く見える。手前はまだ太陽が照っていないので暗く写っている。
  弥山山頂に近付くにつれて、トウヒなどの立ち枯れが目だつようになる。大台ヶ原の正木ヶ原のトウヒの立ち枯れは、大台の代表的な風景になっているが、この弥山も広範囲に立ち枯れが見られる。
  弥山の頂上部は広い台地状になっていて、その一角に弥山小屋(営業小屋)が建っている。山頂は鳥居をくぐって北へ2〜3分ほど緩く登った所で、頂上地点に天川弁財天奥宮が鎮座している。比較的静かな山頂で、弥山小屋に泊まった多くの登山者は、すでに八経ヶ岳の方へ出立したのだろう。
  神社にお参りして神社の裏側へ回る。以前は鬱蒼とした森が広がっていたが、今はその姿はみじんもなく、広大な立ち枯れ地帯が広がっている。山頂台地の向こうにゴジラの背のような山容で聳えるのは大普賢岳(1780m)である。今日は空気が澄んでいるのではっきりと見える。
  弥山小屋まで戻り、そのまま少し進んだ所が国見八方覗である。ここはテントサイトにもなっていて、大普賢岳をはじめ、山上ヶ岳から延びる奥駈道や渓谷をはさんで大台ヶ原などが見渡せる。大普賢岳から右下方向に尾根道(奥駈道)が伸び、写真中央やや下方に行者還岳が見える。
  大普賢岳の左側はるか彼方に薄っすら高山が見える。双眼鏡で確認すると、木曽の御嶽山のようだ。その右側にも高い山脈が見える。中央アルプスか南アルプスだろうか。

  しばらく展望を楽しんだ後、八経ヶ岳へ向かう。八経ヶ岳へは弥山小屋の前の道を一旦鞍部まで下り、登り返すと約30分で山頂に着いた。途中、激減した大山蓮華(天然記念物)を鹿の食害から守る為の2ヶ所の柵を通る。一時はほとんど無くなっていた大山蓮華の群生が、再び元の姿に戻りつつあることは喜ばしいことだ。振り向くと大普賢岳が特徴のある山容を見せている。
  右の写真は、八経ヶ岳山頂直下の水晶谷と遠景は大台ヶ原以南の山々である。
八経ヶ岳からは360度の展望が広がり、南には、明星ヶ岳、仏生ヶ岳、孔雀ヶ岳、釈迦ヶ岳・・・へと尾根が続き、北方には大和平野や金剛・葛城山が見える。
  
  八経ヶ岳山頂から見た弥山(左端に弥山小屋)と大普賢岳。弥山の白い部分は立ち枯れした地域で、年々広がっている感じだ。写真はやや望遠レンズで、引っ張っている。ここから見える山々は全て低く見えるのだ。遠方から来られた登山者と会話し、展望を充分満喫して、隣の明星ヶ岳へ向かう。
  明星ヶ岳の登り口は高崎横手への分岐を過ぎ、明星ヶ岳を巻き終える少し手前。目印と思われる黄色いテープがあるが道ははっきりしない。頂上は直ぐ上で、方向さえ間違えなければピークに辿り付けそうだ。
  山頂へは予想どおり短時間で着いた。倒木帯の中に小さいプレートが架かっているだけの寂しい山頂であるが、枯木越しに八経ヶ岳と弥山が見える。
  頂仙岳同様、明星ヶ岳も登る人が少ないのか、登山道もはっきりしない。テープも無く、この山も方角を確認しながら下る。登り出した所と違う所に下りてきた。

  奥駈道から高崎横手への分岐に戻り、トウヒやシラベの原生林の中を緩やかに下る。この道はまだ新しいのか、私の古い地図には無い。振り返ると、大峰山系最高峰の八経ヶ岳(中央)、標高2番目の弥山(左)、3番目の明星ヶ岳(右)が一直線に並んでいる。何度振り返って見直しても飽きることはない。分岐から1時間余で高崎横手に戻った。あとは、昨日辿ってきた道をゆっくり下るのみである。


行 程

    熊渡・・・・林道終点(10:26)→川合・弥山登山道合流(11:55)→頂仙岳登り口(13:00)→頂仙岳頂上(13:24)→

                →高崎横手(13:57)→ 狼平(避難小屋(14:20着)泊

         狼平(6:07)→弥山(7:15〜30)→八経ヶ岳(8:12〜8:55)→明星ヶ岳(9:18)→高崎横手(10:25)→

                    →熊渡下山口分岐(11:25〜42)→ 林道終点(12:55着)



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