大普賢岳(1780m)
 
  国 見 岳(1655m)
   
七 曜 岳(1584m)


                  登山日 平成18年11月4日(土) 晴れ 



  大台ヶ原ドライブウェイや弥山から見る大普賢岳一帯は、ゴジラの背のように幾つもの岩峰が突き上げた特異な山容を呈し、多くの登山者を惹き付ける。

   登山口の和佐又スキー場は紅葉の時季とあって、早朝より沢山の車が詰め掛けている。今日は、この和佐又スキー場から笙の窟、石の鼻、小普賢岳、大普賢岳へと登り水太覗、国見岳、稚児泊、七曜岳へと大峯奥駈道を辿り、無双洞に下りて底無井戸から和佐又スキー場に戻るコースを歩いた。

  登山道入り口のテントサイド一帯はススキの穂が満開で、3連休とあって多くの家族がキャンプに来て賑わっている。キャンプ場からこれから登る大普賢岳がよく見える。

   登山道はよく整備されていて歩き易く、周囲の木々は紅葉している。20分ほど登山道を登ると木のベンチと案内板が設置された和佐又山鞍部に着く。

   無双洞への道を左手に見送り緩やかな尾根道を進む。日本岳下の絶壁の裾を絡む登山道には、シタンの窟、朝日の窟、笙の窟、鷲の窟があり、特に笙の窟は垂直に切り立った大岸壁の裾にある間口11m、高さ3m、奥行き4mの大きな窟で、内部には不動明王の石造が奉られ、大峯修行の重要な行場(大峯75靡中第62の行所)になっている。

   登山道は日本岳の西側のコル付近から険しくなり、梯子や鎖のコースに変わる。登るにつれ、左手に大峯奥駈の稜線が木々の合間から見える。

  鉄の梯子を登って行くと、前方に大きな岩が突き出た所に着く。石の鼻と名付けられた大きな岩の展望台で、その岩の上に立つと、前方に大台ヶ原や日本岳、右後方に弥山から釈迦岳、左後方にはこれから登る岩峰の大普賢岳が大きく迫って望める。

  しばし展望を楽しんだ後、小普賢岳を絡み、一旦鞍部まで下り大普賢岳へ取り付く。梯子、鎖が次々と展開し、一段と厳しい登りが続く。以前に比べ随分と登山道が整備され、危険な箇所には梯子や頑丈な鎖が設けられ、更に狭い切り立った道は広げられている。傾斜が緩やかになると奥駈道の合流点はもう直ぐである。

  奥駈道分岐から道標に従い約100mほど登ると大普賢岳頂上に着く。10名ほどの登山者が昼食をされていた。頂上から西方向に、阿弥陀ヶ森から山上ヶ岳、稲村岳、バリゴヤの頭の展望が広がっている。休憩もそこそこにそのまま直進して、水太覗に下る。

  和佐又山から徐々に標高を増して樹立する岩峰は大普賢で頂点になり、あたかもゴジラの背を真横から見る感じで圧巻である。奥駈道は、徐々に高度を下げながら南下し、国見岳を巻くように進む。国見岳頂上への道は見当たらず、適当な所から強引に登ると程なく山頂に着いた。国見岳(標高1655m)と記された小さな黄色いプレートが1枚木に架かっているだけの寂しい山頂で、国見の名が付けられてはいるが展望はあまり利かない。

   国見岳山頂を辞し、薩摩コロゲの難所を慎重に下る。切り立った絶壁に貼り付くように狭く急な下り道が続く。今は鎖が設置されているが、鎖の無い時代は大変なコースだったに違いない。

   やや開けた場所に下り立つ。稚児泊(大峯75靡中31行所)である。ここで昼食タイムとする。前方に端正な三角錐の山が突き上げている。七耀岳である。稚児泊の直ぐ上のピークを越え、岩峰の七耀岳へ取り付く。

   山頂の手前の梯子から急に展望が広がり、七曜岳の狭い岩の頂上に立つ。標高1584mの山頂から大普賢岳から山上ヶ岳、稲村ヶ岳、バリゴヤの頭、行者還岳、弥山、八経ヶ岳など大峰主峰の峰々が大パノラマで展開する。このコースの随一の展望台である。

   ここから奥駈道を3分ほど南下すると、無双洞へ下る分岐があり、急な長い下り道を慎重に下るとやがて沢の音が聞えてきて、無双洞に下り立つ。数名の登山者が休憩していた。無双洞は石灰岩の洞窟で上下に二つの穴が開いており、下の穴から水が流れ、上の穴には人が入れるように木の梯子が架かっている。
  以前に一度だけ最奥の神秘的な池がある所まで入ったことがある。かなり奥まで洞窟は続いていて、真っ暗な洞窟を1本のロープを頼りに最後は人間一人がやっと入れる狭い穴を這って奥のコバルトブルーの池に辿り付いたことを記憶に残っている。

   無双洞のすぐ下には落差約20mの水蓮の滝があり、登山道を少し沢沿いに下ると綺麗な流れを見ることが出来る。登山道に戻り涸れ沢を過ぎると石灰岩がゴロゴロした箇所が現れる。岩が谷を埋めた所から急な登りのコースに変わり、鎖のある岩場を攀じる。今日のコースの一番急な登りで岩登りの楽しさを味わえる。

   垂直に丸い穴が開いた底無井戸を右手に見て、左に大きくカーブ辺りから傾斜は徐々に緩くなり紅葉した木々を眺めながらの散策コースが続く。夕陽が行者還岳へ落ちようとしている。やがて前方の稜線が低くなり、和佐又山の鞍部に着く。今朝登って来た道を戻ると静かになった和佐又スキー場に戻る。ヒュッテの前に駐車していた多くの車はほとんど帰ってしまって、数台のみが残っていた。




行 程

 和佐又スキー場(午前8:54)  →  和佐又山鞍部(9:08) → 笙の窟(9:47) → 石の鼻(10:07) → 大普賢岳(10:58) → 水太覗(11:12) → 国見岳(11:49) → 稚児泊(12:12〜12:44) → 七曜岳(13:08) → 無双洞(14:18〜14:35) → 底無井戸(15:14) → 和佐又山鞍部(16:11) → 和佐又スキー場(16:27着)



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