北八ケ岳縦走

蓼科山2530.3m 双子山2223.8m 北横岳2472.5m 縞枯山2403m 天狗岳2545.8m
10/2〜5日 メンバー6名

 
 ほんとうは溜まったマイレージを使って北海道へ行く予定だった。ところが帰りの便が取れなくて急遽、「八ケ岳縦走」に変更したのです。天気予報はあまり良くなかったのですが、皆さん色々と予定があって、日程を変更することが出来ず行くことにします。鉄道記念切符(18切符と同じ乗りかた」で、大阪を10時発の電車に乗って、白樺湖のYHに着いたのは7時前でした。
宿泊客は私達だけなのに、広いロビーには暖房が入っていてサービスも良くおしゃれなYHです。
 
 10月3日:曇り、晴れ 蓼科山〜北横岳〜縞枯山荘

 きのう降っていた雨も朝には上がっていた。YHから歩いて蓼科牧場、御泉水自然園を通って七合目一の鳥居に出ます。カラマツ、ツガ、ダケカンバなどの樹林、雨上がりに足元の苔の緑も瑞々しい。
 将軍平に着いたのは9時過ぎ、山荘では窓を開けて掃除をしていた。山荘の主人にお願いしてザックを置き、空身で蓼科山頂へ向う。


                                 蓼科山頂(2530,3m)

 大きな石がゴロゴロとして歩きにくい、かなりの急登です。30分くらい行くと蓼科山頂ヒュッテに着く。ヒュッテの裏が広々とした山頂、下から見る優美な山容からは想像もつかない大きな岩を敷き詰めた山頂です。雲の上に少しだけ頭を覗かせた南八ツ、中央アルプス、北アルプスとなんとか眺望することができました。

 ゆっくりと展望を楽しんだあと同じ道を将軍平へ戻り、大河原峠へ。大河原峠は車道と合流していて、車で観光に来ている人たちに出会う。ニュージーランドから観光に来たという人がいた。あんなに美しい国に住んでいても外国へ来るのねと思う。
ちょうど12時だったので、きのう電車の乗り換えのときに買った、おにぎりやパンで昼食にします。


          双子山頂(2223,8m)             双子山から登ってきた蓼科山を見る

 双子山から双子池に下り、紅葉の始まった静かな池を眺めながら休憩をします。しばらくゆっくりしていたい所ですが先があるのでそうもしていられません。、雌池の周りを通って横岳へ。
             
                        紅葉を写した雄池
 横岳への長い急な登り、始めは苔むした原生林に、屋久島やミュージーランドのミルフォードタラックを思い出しながら感動していた。それも朝から7時間も歩いている身体にはだんだんときつくて辛い。遅れる人もあってこのままでは山荘に着くまでに暗くなってしまうかも知れない。2人だけ先に行くことにします。
横岳の山頂はガスで何も見えず、写真だけ摂って先を急ぐ。
三ツ岳への分岐から冬に登った三ツ岳を眺め、夕闇の迫った坪庭を通って縞枯山荘へ。













            北横岳山頂                     分岐から三ツ岳 
   
        コースタイム:蓼縞牧場6:15―−7合目7:51―−天狗の露地8:42―−将軍平9:14
                 ―−蓼科山頂9:53―−大河原峠12:00―−双子山13:00―−双子池
                 13:36―−北横岳16:00―−縞枯山荘16:55


茶臼山から南八ケ岳


 10月4日:曇り、晴れ 縞枯山〜天狗岳〜夏沢峠
 6時30分に縞枯山荘を出発。雨池峠からゴロゴロの急登を上がりきった所が縞枯山の山頂です。周りはツガやシラビソの林、登山道の延長のようで山頂の感じはしません。南西の斜面に縞枯れた景色が広がり、隙間から南八ツの山魂が見えます。



           紅葉の始まった風景                         縞枯山頂

 茶臼山にザックを置いて、5,6分南西に入った所から南八ツ、かすかに見える北アルプスの展望を満喫してから麦草峠へ下ります。
麦草ヒュッテから白駒池へ。時々薄日が差したり曇ったりの天気でしたが、白駒池はガスで霞んで見えません。紅葉がきれいなのに残念です。歩いて15分くらいの所にバス道があるからでしょうか、白駒荘付近は観光客で賑わっていました。

           
                白駒池、ガスッていてよく見えません

 白駒池から高見石小屋まではダラダラの登りです。高見石小屋から天狗岳への道は、昨日から何回も繰り返しているゴロゴロの上り下りに、普段使わない筋肉を駆使して「まだ続くの…、」とブツブツ言いながら歩く。 


           東天狗岳2,646m             高見石小屋から中山、北横岳へ

  天狗岳への登りは岩場歩きとなり、ガスで視界もなく風も出てきて寒い。岩陰で遅れている人たちを待ちます。 
このあたりから北八ツの原生林の風景とは異なり、岩稜歩きとなります。天狗岳山頂もガスと風で寒くて長居できません。時間的には余裕があるのですが夏沢峠へと急ぎます。根石岳2,603mから根石山荘あたりまでの広い稜線は風が強くて寒く、つい緊張して足早になる。
あのあたりと硫黄岳への登りは、風のきつい所だとやまびこ荘の主人が言っていた。そう言えば2年ほど前に硫黄岳の登りで、風がきつくて引き返した経験があります。

           
              モモンガとヤマネの住み着いているやまびこ荘

           
            モモンガ                      ヤマネ(Tさん撮影)

 やまびこ荘は電気がなく、かすかな明かりのランプだけで宿泊客は私達だけ、小屋は主人一人だけ、ストーブに鉄瓶が架かっているのを見て、ついお湯を頂いていいですがと聞いてしまった。まだ沸騰していないからポットのお湯を使っていいと言ってくれた。初対面の印象と違ってやさしい主人。熱いコーヒーが冷えた身体にとても美味しかった。

夕食後モモンガが出てくるというのでストーブを囲みながら待っていた。しばらくすると走る音がして、クリクリっとした目でチョロチョロッと穴から出て来た。とっても可愛いしぐさでリスに良く似ています。ヤマネも2回ほど出てきましたが、本棚の高い所で7、8センチmの小さなヤマネを写すことが出来ませんでした。

  コースタイム:縞枯山荘6:30―−縞枯山7:04―−茶臼山7:45―−麦草峠8:59―− 白駒池9:34
           ―−高見石小屋10:41―−中山峠13:00―−東天狗岳14:00―ー 根石岳14:38―−
           夏沢峠(やまびこ荘)15:20

10月5日

 予定では赤岳から権現岳を通って青年小屋まででしたが、昨夜からの雨は止んではいたもののあまり良い予報でわなかったので、危険な岩場を無理して行くことはないと判断して下山しました。
 夏沢鉱泉でお風呂に入り、予約しておいたタクシーで茅野駅へ。

                            

白樺高原YHの夕食
宿泊料金:朝食なしで\4305





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