丹沢縦走

鍋割山(1272,5m)〜塔ノ岳(1491m)〜丹沢山(1567,1m)〜蛭ガ岳(1673m)


 山行日:2008年5/20(夜)〜23(朝)
 山域  :神奈川県
 天候  :晴れ(2日間)
   
 
東京近郊に住んでいた20代のころ、奥多摩とか相模湖方面へハイキングによく行った。その当時から丹沢のことはなんとなく知っていた。渡渉とかあって奥深く、誰でも行ける所ではないというように聞いていた。
 山岳会に入って山へ行くようになってから、機会があれば丹沢へ行ってみたいと思うようになっていた。今年になって、2月頃から準備をしてきた。いよいよ当日が近づいてきたのに、台風も発生していて2日間とも雨の予報。せっかくなのに2日間とも雨の中を歩くのは嫌だったので、皆の了解を得て急遽1日ずらすことにしたのです。

    
      尾根に出て檜洞丸方面の山が見えるようになった        逃げようとしない野生の鹿

 新宿から小田急線で渋沢駅下車。1日ずらしたお陰で爽やかな青空です。大倉行きのバスの便は数があり、出たばかりだったのですが、20分もすれば次の便があるので、待ち時間を利用して駅前のミニ公園で朝食を摂ることにします。私達が食べている間に10人から並んでいた。皆、山登りの人達です。やっぱり人気の山なんだと思った!私達がもたもたと用意をしている間に、どのコースを行ったのか分からないが、あれだけいた人達が、3人組の男性を残していつの間にかいなくなった。けっきょく私達は、静かで誰もいない道を歩くことになったのです。
 
           
 ブナやミズナラの林                     トウゴクミツバツツジと眩い新緑                                          

 バス停からは、民家とか畑のある中をしばらく行って杉の植林の中の道にに入ります。二股までは林道歩きで、左側に四十八瀬川を見ながら行く。道路に水が流れ出しているところが何ヶ所かあった。
二股を過ぎしばらく行くとミズヒ沢に架かる丸木橋を渡る。ここからが本格的な山道ですが、夜行バスで来て睡眠不足と林道歩きが長かったのとで、疲れ出てきてつらい登りです。後沢乗越からは小さなピークをいくつか越える尾根道で、ミズナラやミネカエデにカラマツの緑が日差しに鮮やかです
鍋割山頂は芝生の広場になっていて、その一画に鍋割山荘は建っている。山頂からは富士山が、西丹沢方面に高く大きく薄っすらと見えていた。

          
                鍋割山頂(鍋割山荘)             ワチガイソウ     

  塔ノ岳へはブナの林の中、しっかりした登山道を1時間30分くらいです。緩やかな登り下りをのんびりと緑の林や展望を楽しみながら行きます。

 
     
           塔ノ岳山頂からの夕景                    塔ノ岳山頂
                                         

 塔ノ岳山頂からの展望はすばらしく、夜になると都市圏や湘南方面の夜景が綺羅星のごとく広がっていた。

   
      
     塔ノ岳山頂から奥に丹沢縦走路、丹沢山・蛭ガ岳          コイワザクラ     

 5月22日、今日も晴天です。いきなりの急坂から始まります。所々でシロヤシオの花が咲き始めています。山は緑で美しく、これでシロヤシオが満開に咲いていたら絵になるほどの素晴らしさだろうと思う

 
     
                塔ノ岳から丹沢山へ向う途中から東方面の眺望


          
 丹沢山への道は奈良の大峰を思わせるような風景が広がっていて、気持ち良く疲れを感じない。

          
       大きなブナの木や芽を出し始めた木、山桜や赤い新芽に爽やかな風が吹き渡り快適な縦走路です。起伏の少ない緩やかな稜線が続きます。

 
 
縦走中ずうっと富士山を見ながら歩くのでついつい写してしまう。丹沢山頂からもきれいに見えていた。
 塔ノ岳の管理人さんが、丹沢山をどどっと下って平らになった所あたりに、コザクラが咲いていると教えてくれたので、キョロキョロしたが見あたらなかった。反対方向から歩いてきた人に聞いたら、「たくさん咲いていましたよ」と教えてくれた。しばらくいくとピンクの可愛いコザクラに出会うことが出来たのです。


 
     
バイケソウの緑も足元を彩ってくれている                   鬼ケ岩から蛭ガ岳(右側)

しばらくは笹原の緩やかな稜線を展望を楽しみながら歩きます。不動ノ峰への急登の前に、ベンチのある下で休憩です。不動ノ峰からは小さいアップダウンを繰り返して鬼ケ岩へ。鬼ケ岩から蛭ガ岳が目の前に迫って見える。岩からの下りは縦走路初めてのクサリ場、といっても少しだけで危険を感じる程ではない。


              
  
                     西丹沢の山越に富士山の見える蛭ケ岳山頂
山頂では山荘の管理人が、犬をそばに繋いで昼寝をしていた。「俺はここで仙人をしている。カミさんは下で金を使っている」とか言って親しげに話しかけてくれる。しばらくすると2人組みも上ってきて、何処から来たかとか、ひとしきり話をしてから山頂をあとにする。

 山頂から北へ延びる主脈コースを下ります。ここからは気持ちを帰るムード切り替えて歩く。しばらく急坂が続き、地蔵平付近になると緩やかになって、緑の林の中を歩く。姫次で休憩をしていた地元の人が「やまなみ温泉」が良いと教えてくれた。私達もそこへ行くことにした。塔ノ岳の管理人さん、蛭ガ岳の昼寝のおじさんに、行き交った人たちも皆親切だった。東海自然歩道を黍殻山避難小屋の分岐を左に折れるのを、先を急いでいて見過ごしてしまい戻って青根へと下り、バスでやまなみ温泉へ。

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