皇海山(2143,6m)

山行日:2008年10/21〜22
地域:群馬県・栃木県の県境

1日目:コース:銀山平(ゲート)11:30―ー一の鳥居12:42―ー庚申山荘(泊)14:20
2日目:庚申山荘5:35―ー庚申山6:45―ー駒掛山7:17―ー薬師岳7:54―ー地蔵岳7:33―ー鋸山9:03
―ー不動沢のコル9:48―ー皇海山10:38/11:03―ー不動沢のコル11:37―ー鋸山―ー
六林班峠13:24―ー庚申山荘16:00ーー一の鳥居17:20―ー国民宿舎(かじか荘)18:20


鋸山山頂から見る皇海山、右奥に男体山

 
 7/21日
 東名高速が工事で通れないというので中央道を走った夜行バス、新宿に到着が遅れて予定していた電車に間に合わなかった。朝の通勤ラッシュの電車に、大きなザックを背負い手には膨れたサブザックを持ち、およそ乗客とは不似合いな格好で人混みの中を何回か乗り換えた。
新宿〜上野〜メトロ日比谷線〜北千住→両毛線→相生→わたらせ渓谷鉄道と乗り、水沼駅(10:02着)Uさんと合流。

  
               ゲート                                      登山口の 一の鳥居

 国民宿舎(かじか荘)から歩いて10分足らずのところにゲートがあり、ここに車を駐車して庚申川沿いに色づき始めた紅葉を眺めながらのんびりと歩く。今日は庚申山荘までなのです。行き交う人のいない静かな林道を一の鳥居まで1時間くらい歩き、ここから登山道になります。

  

 木で造られた橋を何回か渡り、黄緑、黄、オレンジ、赤と移り行く色合いに深山の静寂さを感じながら行く。思っていたよりずっと良い感じなのです。少し上ると大きな岩が現れる。鏡岩、仁王門、このあたりで庚申山から下りてきた人達と出会う。明日、皇海山へ行くと言ったらビックリしていた。やはり、こちらから登る人は少ないようです。私も皇海橋から登るものだと思っていたので、Uさんは当然のように庚申山荘に泊まって翌日はかじか荘で…とのMailだったので「あっ、そうなんだ!」と思い覚悟していた。

                      
                                  庚申山荘

 山荘はお布団も沢山あり、水道が建物の中にあり快適です。広い部屋で私達2人だけ、夕食にはまだ早い時間だったので、明日の登山道の下見に出かけます。
ここは標高が1500mもあり、だいぶ冷えて寒くなってきました。 ラーメンを炊くガスの火で温まりながら、おにぎりとフルーツの夕食を摂り、暗くなった6時には布団に入りました。ガラス窓から見える星を眺め、あちらこちらから聞こえる鹿の鳴き声を聞きながら眠りについたのです。

 
  
           大きな岩が点在する                                朝日の当たる庚申山頂

 10/22日今日の行程を考えればもっと早く出発すれば良かったのですが、段取りが悪く5:35分。ヘッドランプを着けなくても歩けるほどに明るくなっていました。大きな岩壁が覆いかぶさる足元や、岩の間を通り抜けたりなど、早朝から寝ぼけ眼では歩けない道なので、2人とも気負わずマイペースです。
庚申山頂に着いた時は朝日が当たり、ようやく明るい所に出たという感じです。座って休憩したい気分ですが先のこともあるので写真を撮って通過します。

  
 ガスが架かってきました。左が鋸山、右に皇海山が見えてきました。まだまだ遠いな〜! 御岳山・駒掛山・渓雲山・地蔵岳・と過ぎようやく薬師岳。ここから鋸岳方面の見晴らしが良くほっとした気分です。でもここからが大変でした。                            

              @                             A                              B
 
 @薬師岳を過ぎて最初のクサリ場、下を見て思わずエッと思ってしまいました。真っ直ぐ下に下りる感じだったのです。幸いお天気もまずまず、風もなく寒くなかったので、一歩づつ 慎重に下ります。Aのハシゴは長くて安定感がありません。BはUさん悩んでますが、右側に寄ったら足場があって怖さを感じません。写真は下りばかりですが、下ればその数だけ登りもありました。

               
                  
                                 不動沢コルから見る鋸岳11峰

 不動沢のコルから見る鋸岳11峰は名前のごとく鋸の歯のようにギザギザの峰です。コルまでは誰にも会わず2人だけでしたが、ここからは皇海橋から登ってくる人で賑やかです。しばらく笹の中を行き、急登をこなせば山頂です。山頂近くで下りてくる団体の方たちと出会いました。東京から来られたようです。山頂にも5人ほどいました。平日なのにやはり100名山…

                        
                                    皇海山(2143,6m)山頂

 記念写真を撮ったあと、おにぎりとかソーセージにチーズなどでランチにしましたが、最後にUさんから頂いたリンゴが一番美味しかった。風もなく穏やかな山頂でしたが、まだまだ帰り道が長い。明るいうちに下りなければ。

  
              斜面にある狭い道                                      六林班峠

 鋸岳山頂直下に六林班峠への分岐があります。登山道が隠れて見えないほど延びた笹、泳ぐように笹をかき分け倒木を跨いだりしながらの道が、ずっと六林班峠まで続きます。六林班峠からは笹はそれほどの丈ではないものの、道幅が狭く足元から目を離したら右足が谷の方へ滑り落ちてしまいます。これもずっとずっと2時間近く続きます。もういい加減に嫌になってきます。武尊山で出合ったご夫婦の方は、この道が大変と聞いていたので同じ道(鋸岳11峰)を通って銀山平らへ下りたと言っていました。下る時間も早かったようです。私達は11峰はもう通りたくないと思っていたので迷わず六林班峠へと進みました。まあ、私達より体格もよく若い方だったので…。11峰は一度通っただけで満足!!皇海山登山が11峰に凝縮されていたようでした。

  
              庚申山荘近くの唐松林                         ようやくあと0.5kmで庚申山荘

 Uさんが以前歩いたときに、「長くてしんどくて、もうイヤッと」思う頃に庚申山荘に着いたと言っていましたが、私は半分くらいで長くてしんどくて、足元から目が離せなくて、もうイヤッと思いましたが、山荘が近づくにつれ谷の紅葉や唐松の林に気分もほぐれたのです。

 山荘に着いた時は16時です。急いで下りなければ暗くなります。置いていった荷物を引き取りすぐに下山に掛かります。山中の日暮れは早です。じきにうす暗くなり踏み跡も見えにくくなってしまいました。迷わないように転ばないように神経を集中して歩きます。なんとかヘッドランプを使わずに一の鳥居まで来ました。ここまでくれば一安心!「かじか荘」までは1時間くらいかかるでしょうか林道歩きです。、5分くらい休憩している間に暗くなってしまいました。ヘッドランプを着けて黙々と歩きます。6:20分にようやく「かじか荘」に到着。12時間近くほんとうによく歩きました。今日は「かじか荘」で温泉に入りゆっくり休みます。

  
          11峰(庚申山・御岳山・駒掛山・渓雲山・地蔵岳・ 薬師岳 ・白山・蔵王岳・熊野岳・剣ノ山・鋸山)
                                                          

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