雑学・薄学・豆知識

加齢臭について


■加齢臭の原因は?

実は40代以上の世代の間で一番気になるのは、口臭。その次に気になるのが体の臭い、すなわち加齢臭といわれています。

加齢臭の存在を化学的に解明したのは、ある化粧品メーカー。20代から70代までの男女のポロシャツに付着した成分を分析したところ、男女ともに40歳を過ぎた年代のポロシャツから、特有の体臭成分ノネナールが検出されたのです。

ノネナールとは、不飽和アルデヒド(有機化合物)の一種。このノネナールは若い人たちの体臭からはほとんど検出されないことから、いわゆる加齢臭の原因であると特定されました。

年齢と共に、ノネナール増加の原因であり加齢臭の元といわれる脂肪酸は増加してきます。また、歳とともに皮脂中に過酸化脂質の量が多くなり、これが原因で加齢臭が起こりやすくなるといわれています。

加齢臭が女性よりも男性に強く発生するのは、もともと男性のほうが皮脂の分泌量が多いことが第一の原因といわれています。

■加齢臭対策・予防法は?

加齢臭の原因の一つとされる皮脂中の過酸化脂質を減らすためには、脂質の酸化を防ぐことが大切。脂っこいものをとりすぎないようにしたり、酸化を促す活性酸素を体内でできる限り発生させないようにして、さらに不必要な活性酸素を消去することが加齢臭対策として重要です。

そのためには、活性酸素を発生させる原因となるお酒の飲み過ぎを控え、禁煙を心がけ、ストレスを解消し、規則正しい生活をするようにしましょう。

また、加齢臭を防止してくれるはずの活性酸素消去物質は年とともに体内で不足してきますので、抗酸化物質を積極的に体内に取り入れ、活性酸素を消去することも加齢臭対策として大切です。活性酸素対策は、免疫力の向上にもつながります。

それから加齢臭の原因物質を生み出す温床となる腸内環境を正常に整えるために、食物繊維を含む野菜をたっぷりと食べることも加齢臭予防には効果的。身体の中から加齢臭を除去する生活を実践してみましょう。

■体臭の原因は?
体臭の原因は大きく分けて以下のものがあります。

1.汗

体臭の一番の原因がこれ。汗をかくと老廃物が皮膚や汗腺に溜まり、それが雑菌を発生させ体臭の原因となります。

2.腸内環境

腸内環境が悪化してビフィズス菌が減ってくると、悪玉菌が増えます。その結果、腸の中でまだ消化されていないタンパク質やアミノ酸が分解され、アンモニアなどの悪臭の強い腐敗産物に変わります。これらの腐敗産物は、腸管から吸収されて血液に入り、体臭の原因になります。

3.体調不良・疾患
体調が悪くなると臭い汗をかくようになります。これは汗腺の機能が低下し、本来汗として排出してはいけないもの(糞尿として出されるべき成分など)まで出してしまっているため。さらに肥満、肝障害、腎障害、糖尿病などの疾患があると血中の悪臭物質が増加し、汗とともに排出され体臭の原因になります。

4.ストレス

精神的なストレスによって汗をかいたり、生理機能が低下したり、皮脂の分泌過多などを引き起こし、体臭の原因となることがあります。

■体臭を予防するには?
まず体を清潔に保つことが体臭予防には大事です。それから腸内の環境を整え、健康的な生活を送ることも体臭予防には大切です。

ちなみに体臭予防用の制汗剤とデオドラント剤は目的が違うものです。
【制汗剤】・・・汗腺にはたらきかけて汗を出にくくするもの
【デオドラント剤(消臭剤)】・・・臭いをつくり出す雑菌を退治したり繁殖を阻止する