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「結婚考」
「鬼も十八、番茶も出花」という諺がある。
番茶はあまり良いお茶ではないが、一番茶はおいしい。
鬼のように醜い女でも、年ごろになれば魅力的な娘さんになる。
外見や素行のがさつな娘でも、年頃になると女っぽくなるものだとか。
新婚ほやほやがいちばん良いなどいう意味にも使っていたみたいだ。
結婚がすべてではないが、年頃になれば結婚して落ち着いてもらい
たいと親は望む。
自分の意思で結婚しない人はいいにしても、
結婚したくてもお互いに知り合う機会がないと愚痴る人もいる。
過日、「国際結婚相談所」の女社長と知り合った。
中国人女性と日本人男性のお見合いから結婚までのお世話取り業だ。
近しい友人が、30年前に台湾の女性と結婚した。
友人仲間では、国際結婚に「おお…」と驚いたものだ。
その友人の弟も偶然だが中国人の女性と結婚して9年。
「縁は異なもの味なもの」結婚とは実に不思議なものだ。
今回出会ったのは、その友人の弟の奥さん。
中国人だった(現在は日本に帰化)琳さん。
お見合いであれ、恋愛であれ、「知り合う」ことからスタート。
そのスタートのお手伝いが彼女の仕事だという。
IT時代。電子メール、テレビ電話などを駆使してその業をこなしている。
流暢な日本語で、ニコニコした明るい眼は語る。
自分は日本の男性と結婚してすごく幸せだから、
同じように中国の同郷の女性たちにも日本人と結婚して幸せになって
もらいたと。国を超えブライダルブリッジを提供しているのだという。
「番茶も出花」で、早く嫁ぐ人ばかりではなくなった。
恋愛も自由な時代だが、一生の伴侶となると考えるものがあるらしい。
「国際結婚相談所」が職業になるような社会になった。
またそこを利用する人も多くなっているのだとか。
夫婦がこの世のすべての元だと教えられた。
たすけ合い、喜び合い、感謝できる夫婦でありたい。
しかし、それを知るのは、失ってからとは皮肉なものだが…。
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