昭和の老いの風景 NO1

故岡本嗣郎氏にお礼をこめて

マッカーサー元帥の側近で戦中から日本占領まで身近に仕えた軍事秘書ボナー・フェラーズを主人公とするハリウッド映画 ( 終戦のエンペラー) が7月27日公開されます。
原作が 故岡本嗣郎著 ( 陛下をお救いなさいまし 河井道とボナ・フェラーズ) の記事を見て感慨深いものがあります。
自分の楽しみだけで描いている者が、1度だけ毎日新聞のコラム ( 家族) のカットを連続20回程彫らせてもらいました。街の版画教室に来た若い記者が ( 一人でワンクール彫りませんか) と声をかけてくれ、その頃、老いた舅姑、母達との暮らしが身近でしたので、( 老人がテーマなら彫れます) とホイホイ楽しんで彫らせて 貰い、それから20年近く経ってその記者がノンフィクション作家になられているのに驚き、そして又今回の映画化で亡くなられている事知り、結局彼にお礼も言わずに過ぎてしまいました。今、古い版画を出してみて、昭和のこの老人たちは皆、陛下と同じ戦争、戦後を生き抜いた人たちだったと改めて思い、彼らが去り、今、過去の歴史を認識せぬ政治家、世相でどうなるのでしょう!
(2013.7.2)

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