38番蹉跎山金剛福寺


四国の最南端足摺岬に有る金剛福寺、蹉の字も跎の字もともに「つまずく《という意味で、37番岩本寺から100K、昔のお遍路さんはこの獣も通わぬ険しい道で行き悩んだ難所ですが、ドライブ遍路の我々も1m先も見えぬ真っ白な霧に巻かれ怖々進みました。着けば6キロにわたり花崗岩の大岸壁が太平洋に突き出た足摺岬に建つ寺は、珍しい亜熱帯の樹林に囲まれていて随分遠くに来たと感じます。土佐の寺は皆紀州熊野神社、熊野補堕落山寺と結びつきが強く、古代から黒潮に乗る海上の道がある事の発見です。


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