船に乗って、島へ

両親が四国出身なので、子供の時から瀬戸内海を船で何回行き来した事でしょう。 それが橋が何本も出来、もう船で渡る事も無くなり、アッという間に走り過ぎます。確かに早く便利になりました。
 しかし 人の心は乾いて海を見ず、忘れてしまった気がします。船に乗ると人は海と船にまかせるしかないので、ゆっくり、ぼんやりした時を持ち、目の前の海、自然を見、感じる暫しゆとりの時でした。
今、海など無いがごとく、橋の上を車でドンドコすっ飛ばすのは、昔高松桟橋で連絡船を降りた途端、ホームめがけて、早く!と脇目もふらず走った風景とどこか似ております。
 東北の津波の後、黙々と網繕いをする老漁師が(海は時には、恐ろしい事をするが、この海に今までわし達は養われ、数えきれん物、もろうた)の呟き。
豪華客船の旅は無理でも、この夏、何処か近くの島にフェリーで渡ってみたいもの
(2012.7.12)

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画面がゆっくり変ります