弥山〜釈迦ヶ岳縦走&七面山
大峰奥駈道

H21年5月26日〜28日(5名)

行者還トンネル西口から弥山・八経ヶ岳〜揚子ヶ宿に連泊して釈迦ヶ岳をピストン、おまけに、ついでに七面山もピストンと奥駈イイトコ取りしました。
瑞々しい緑と初夏の花と大展望の贅沢三昧です。でも…、行きは良いよい♪ 帰りはちょっと〜▼▲でございました(−−;)
26日 トンネル西口〜弥山〜八経ヶ岳〜揚子ヶ宿(泊)
トンネル西口からはシャクナゲもシロヤシオもかなり散ってピンクの花、白い花がたくさん落ちています。
落ちていると言えばLがいくらも歩かないところでカメラを落とし、転がっていったのが見えたので下まで探しに行ったのですが見当たらず残念なことをしました。きっと谷底で眠っていることでしょう。
この地点で大きなサラサドウダン発見、何度もここにこの季節来ているのに、一度も気がつかなかった〜、まだ蕾ですがきれいな更紗模様が見えています。
わぁ〜満開の時見た〜い!!!
オトコヨウゾメも発見!控え目でとてもかわいいです。金平糖みたい!

上がる程にシロヤシオが花盛り、白い森を作っています。ほんのり紅をさしたシロヤシオ、あくまでも純白のシロヤシオ、葉の色を映すシロヤシオと違ったお顔です。
弁天の森まで白い森が続き大感激です。大峰のシロヤシオはピカ一と個人的にそう思っています。(他を知らないから…)
シロヤシオがなくなり、階段状の道にはたくさんミヤマカタバミが咲いています。かなりピンク模様が濃い花です。(ベニバナミヤマカタバミもあるそうですが会いたいものです)

弥山小屋前はツァーの方や何組かのパーティで賑わっています。(新しい水洗トイレが出来ています ¥100)
国見覗きで休憩して八経ヶ岳へ、オオヤマレンゲはやっと葉を伸ばした程度、サンカヨウが保護されたネットの中で安住の地とばかりたくさん花を咲かせています。
ツバメオモトが出番を待っています。(鹿さんお願いだから食べないでね)

八経ヶ岳からいよいよ奥駈のハイライトコースに入ります。
緑はいっせいにあふれ空気まで緑に染めています。地上はバイケイソウの緑、苔のじゅうたん、笹原、原始の森、大木、立ち枯れ、苔つく倒木、岩壁…最も大峰らしいところで安らぎ、癒しを感じ、大峰の深さ、大きさを目の当りにします。
釈迦ヶ岳、七面山が色んな角度で見えたり、隠れたり、振り返ると弥山、明星が控えています。立ち枯れが目立つのが心傷みます。

(七面山)
揚子ヶ宿のガレ場を過ぎ、今日はここまでです。
宿は先客7・8人で私達は2階を使わせてもらいました。2階への梯子は垂直梯子で夜下りるのはかなり勇気がいりますよ(;´ `)
(宿から5分の水場はOKでした)
コースタイム
トンネル西口登山口 8:55→(30分ほどロス時間あり)奥駈道出合 10:30→弥山小屋 12:50→八経ヶ岳 13:40→舟のタワ 16:00→揚子ヶ宿 16:40
27日 揚子ヶ宿〜釈迦ヶ岳ピストン 七面山ピストン 揚子ヶ宿(泊)
揚子ヶ宿の朝。

揚子ヶ宿から釈迦ヶ岳も緑美しい原生の森が続きます。明星ヶ岳、仏生ヶ岳、孔雀岳を巻きそのあと両部分け、橡の鼻、馬の背、など危険マークつきや鎖場などありますが、ちょっとスリルあり、この時期(無雪期)はそれなりに楽しいコースです。それにその厳しいところに咲く花もあり魅力いっぱいです。
何ヶ所か崩壊地がありどんどん崩れ落ちているようで気になります。立ち枯れが多いのも一因でしょうか。


(七面山)

あんなに大展望だったのにガスになり、お釈迦さまはお隠れになり、山頂に着いた頃は真白で全く展望なしです。仕方なく早々に引返します。


(弥山方面)

孔雀岳。
鳥の水は渇水状態です。(ポ・〜ト・〜〜〜〜リー〜ー程度で汲めません)


(孔雀岳)

予定通りのコースタイムで帰れたので七面山へ行くことにします。
七面へは取り付きが分かり難く取りあえず1693mのピーク(トレースがあるような、ないような)を目指しそのあたりからテープがあります。

揚子の森は一段と緑鮮やか、大木にイワガラミが絡み小さな蕾をたくさんつけています。白い花が咲く頃さぞ美しいことでしょう。
シロヤシオも満開、緑と白の対照が目に痛いのですが、そこに色を添えるアカヤシオがやはり色の効果でしょうか暖かく感じられます。
西峰のアカヤシオ↑濃い紅色が辺りをビシッと制しています。
どうにかしてUPの花を撮ろうと皆必死でしたが…、この程度です。風で花が揺れる、体勢が不安定、片手でしかシャッター切れない…。
このアカヤシオの向うに釈迦ヶ岳が見えて来ました。

同じ道を帰れば良かったのですが、テープがなくなったあたりから左に寄り過ぎて舟のタワまで行ってしまい時間ロスしました。

その夜ゴォーゴォーと風の吹き荒れる音で眠れず、明日下山出来るだろうかと不安な一夜でした。
今日は私達だけなので1階を使わせてもらいました。
コースタイム
揚子ヶ宿 5:20→橡の鼻 7:20→釈迦ヶ岳 8:05→孔雀岳 9:42→揚子ヶ宿 10:57
揚子ヶ宿 11:45→1693のピーク 12:15→七面山東峰 13:20→西峰 13:55→揚子ヶ宿 16:00
28日 揚子ヶ宿〜弥山〜トンネル西口
風は治まらず雲が低く出発する頃から雨になります。雨装備で小屋を出ますがすごい風が上空で唸っています。
煽られてよろけたり、昨夜倒れたと思われる大木が道を塞いでいたり、小枝は散乱し、今にも根こそぎ倒れんばかりに地面毎揺さぶられていたり、(まるで地震)ちょっと怖い思いでした。

雨はひと時も止むことなく降り続き、とても寒いです。それにこんなに雨に打たれると着衣がしっとり濡れてきて不安でした。(合羽がもうダメなのかな?)
弥山小屋で行動食をとり天気はますます悪くなると聞き、出来るだけ早く下山します。
小屋からの下りは稜線上ほどの風はなくよろけることはありませんが雨は降り続いてとにかく寒いです。
寒くて震えそうでこの後の温泉がどんなにありがたかったか、心底生き返る〜〜の心境でした。
行きは良いよい、帰りは怖い〜でした。
メインの縦走路と久しぶりの七面山、緑と初夏の花に彩られた大峰奥駈道はどの季節も何度歩いても新たな出合いがあり感動があり、大好きです。
秋にも是非歩きたいコース1かな?
コースタイム
揚子ヶ宿 6:00→奥駈出合 11:11→トンネル西口 12:00