------霊の声------ |
霊には我々に災いをもたらす霊、いわゆる悪霊と我々を守ってくれる霊がいるらしいです。 今からお話しするのは私がまだ未成年だった頃に起こった、ある衝撃的で忘れることが出来ない貴重な体験です。 それはある暑い夏、休日の午後でした。 まだ免許を取り立てホヤホヤの私は買ったばかりの車を走らせていました。 その頃はとにかく車を運転するのが楽しくてしようがなかったのです。 休みの日、私は毎日のようにドライブに出掛けていました。 軽自動車は親から「危ない」と反対されていました(その頃の軽自動車は小さく、事故を起こすと非常に危なかった)が、当時の経済力からいって新車で購入するには他に選択肢はなかったのです^^; そんなドライブ好きの私ですが、この日だけは少し様子が違っていました。 数日前に大好きだった祖父が亡くなってしまったのです。 私は親しかった近親を失うのはこれが初めてで、余りのショックに通夜や葬式の間も逆に涙は出ませんでした。 ただ、焼き場で祖父の変わり果てた姿を見て実感が湧いてきたのか、焼き場を後にする車の中で一人号泣していたのを思い出します。 そんなこんなでこの日のドライブはいつもと違い、ブルーな気持ちの気分転換をはかろうとして車を走らせていたのです。 ですが祖父の死〜通夜〜葬式…と、体も精神も疲れ果てていた私はあろうことか、車を走らせながらうとうと…。 そうです、思いっきり居眠り運転していました^^;(本当にごめんなさい) その時に夢を見たのを覚えています(笑) その時でした。 夢を切り裂いて誰かが大声で叫ぶ声が聞こえたのです。 「起きろ!!」 ハッと目を覚ました私は目を疑いました。 目の前には猛烈な勢いで迫るガードレールの端。 つまり車はだんだん路肩に寄っていったみたいで半分歩道を走っている状態(ホントすみません;)なんです。 このまま真っ直ぐ進むとガードレールの頭(?)と正面衝突する、というとんでもない場面でした。 慌てて私はハンドルを必死で切りました。 正に九死に一生、車はガードレールの頭(?)と数センチ空けてなんとか道路に生還しました。 その後、時間が経つにつれ恐怖が蘇ってきた私は車を止め、ありえない程の冷や汗を乾かしつつ先程起こった事を考えていました。 (あの声はいったい…) その時私は一人で運転しており、暑かったためエアコンを使用していました。 つまり窓は閉まっていた。 カーステレオを結構な音量で流していた(これはいつも) 最初、私の居眠り運転に気づいた歩行者が叫んだのだと思っていましたが、以上の事柄からしてあり得ない…いや、あり得たとしても聞こえないのです。 ともかく、あの声が無かったら私は眠りから覚めることは無く大事故に至っていたでしょう。 身体も無事では到底すまなかったはずです。 もしかしたら守護霊が守ってくれたのかもしれません。 これはそれまで霊なんていない、と思っていた私が霊肯定派となった決定的な出来事となりました。 追記:亡くなった祖父の声に似ていた気がしてなりません。 |
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