梅谷醸造元 |
しみじみと心にしみる先人たちの技・・・ 今よみがえった逸品をご賞味下さい
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「おいしい」が、ものさしです。 味噌と醤油は同じ起源をもっていると聞きます。 中国で生まれた「醤(ひしお)」という調味料が日本に伝えられ、長い歴史の中でそれぞれに分かれた由。私どもが醸造を営む吉野の宮涌は、縄文、弥生時代にすでに文化が開けていた地。 そして、万葉集にも数々と詠われる「吉野離宮」が営まれていた地でもあります。万葉の頃、醤はすでに日本にも伝えられておりましたので、時の帝の行幸の際は山の菓、茸、鮎などと共に食され、宴を賑わしていただろうな、などと空想することがあります。 気の遠くなるほど過去のことなのに、味噌・醤油が媒介となり、古代の人や生活がとても身近に感じられる一瞬です。 私どもは吉野離宮にあやかって、屋号を「離宮蔵」と名づけております。先人の知恵と技を伝え守り二百有余年、おいしい味噌・醤油を造ることに精出してまいりました。味噌・醤油造りも酒造りと同じように水の良さが問われますが、幸いにもこの地は醸造に適した水どころです。また、四季の寒暖の差が激しいということも、醸造にふさわしい環境と言えましょう。 私どもの醸造の方法は、長い歴史の中で工夫し研讃してきまし たが、その基本はほとんど昔と変わりなく、この風土、この自然を生かしたものなのです。何もかもが加速をつけて変わっていく現代にあって、なぜ、そこまでごだわるのかと問われれば、それは「おいしい味噌・醤油をお届けしたい」ということにつきます。吉野彬の大桶に仕込むのは、厳選した材料だけ。代々この家に棲みついている「おいしい味を授けてくれるこうじ薗」の力を借り、手を抜かず、合成保存料をひかえ、丁寧に造っています。量産はできませんが、皆さまに喜んでいただけるよう、安心してめ召しあがっていただけるよう、常に“食べ旬”を蔵出ししております。どうぞご昔味ください。 店主敬白 |