ヤマシギ(チドリ目シギ科)山鷸
Scolopax(スコロパクス ヤマシギ属-ギリシャ語でヤマシギ skolopa尖ったものに由来)
rusticola(ルスティコーラ rusticus田舎にcolo住む)

Eurasian(ユーラシアの) Woodcock(ヤマシギ-森の雄鶏)     L34cm
奈良県レッドリスト 希少種

ユーラシア大陸北部・中部で繁殖し、冬季は南方に渡るものもいる。
日本では、留鳥として本州中部以北に分布するが、北海道では夏鳥。本州中部以南では冬鳥。林、草地、畑、水田、湿地、河川などに生息する。秋冬には人家付近の公園や竹薮等にもいて、夕方から活動しミミズ等を食べる。
【声】繁殖期には夕方、林の上を飛びながら「チキッチキッ、ブー、ブー」と鳴く。.

【名の由来】雑木林などの山にすむシギなので“山シギ(ヤマシギ)”。“シギ”は羽音が賑やかなので「騒ぎ」に由来する。
○奈良時代から種類を区別せずシギ類を「シギ」の名で知られていたが、室町時代から「ヤマシギ」の名で知られている。江戸時代にはタシギと区別されず「ボトシギ」とも呼ばれた。異名;ボトシギ・ウバシギ・ムバシギ・アマシギ・シバシギ・カブトドリ・コムクタイ


◇馬見丘陵公園では2010-2011年にかけての冬期に観察、その後も観察するが稀。2012秋には羽毛が散らばっていてイタチなどに捕食されたものと思われる。

2011/01/11  奈良    動かなければ見つからないと思っているのだろう、藪の中で動かずうずくまる。
雌雄同色。比較的大きく太っているシギで、地味だが特徴的な模様をしている。
頭部の形は尖っており、眼は頭頂近くにある。額は灰色味を帯び、頭頂から後頭に黒褐色の太い横斑がある。眉斑は細くて灰褐色、過眼線は黒褐色で明瞭。眼の下にも黒褐色線があり、過眼線とは平行にならない。白いアイリングがある。上面は黒、白、赤褐色、バフ色などの横斑模様が点在し、背や肩羽には黒褐色部が多い。喉は白く、顔から胸は淡い灰黄褐色で褐色斑があり、脇から下尾筒近くまでは横帯になっている。嘴は肉色で先は黒い。足は肉色。
飛翔時;上面が赤味を帯びて見え、尾は黒くて先は灰色。
2011/01/11  奈良 008/06/21  北海道
眼だけはこちらに向いている 夕方 霧がかかってきた山の上を「ブーブー」と鳴きながら飛ぶ